以前紹介した「リアル仏像 大日如来」(Standard旧版)が廃盤となり、暫くしてから(2015年頃か?)TanaCOCORO〔掌〕の大日如来が発売されました。
サイズは小さいながらも、細かいところまで造り込まれていて、大日如来が持つ独特の雰囲気が滲み出てくる感じがします。
経年による金箔の剥落具合は本物より若干剥がれ過ぎの感もありますが、そこは購入しやすい価格のTanaCOCOROですので善としましょう。
360度転回させてみます。
小さ過ぎたので、大っきめな画像で360度の観点からご覧いただきましょう。
背景を黒くすると、印象が変わります。
お手頃価格のTanaCOCORO(最近はそうでもなくなってきましたが)ですが、宝冠の透彫が細かいのです。
天冠台もまたTanaCOCOROとしての限界に挑戦するほどの細かさで再現されています。
単体で見ると凄いのですが、リアル仏像・大日如来の宝冠と比較すると・・・
やはり、リアル仏像・大日如来の宝冠の凄みが際立っています。
でも視点を変えれば、ほぼ3分の1の価格でTanaCOCORO大日如来の緻密さは驚愕モノでしょう。
宝冠を、左右の斜めから。
宝冠を、左右の真横から観てみました。
どの角度から観ても、天冠台を含めて宝冠が丁寧に造り上げられています。
真っ直ぐ先を見詰める、凜とした眼差し
金箔が剥落した風合いを彩色で表現しています。
本物よりも金色の残痕は少なめになっていますね。
右側の小さい画像が、イSム様公式HPに掲載されている〝見本版〟TanaCOCORO大日如来です。
個体差はあるのでしょうが、見本版は金箔残痕再現が市販品よりも気合いが入っています。
こうして観ると、筆で黄色を注している(塗っている)のが見えちゃいますね。
価格的な面から、TanaCOCOROの限界なのでしょう。
TanaCOCORO大日如来しかお持ちでない方は、ここら辺りの記載を読まないでください。
他意はありませんが、本物の画像と比較してみましょう。
本物を忠実に再現することが目的ではありませんので、価格のことを考慮すれば、とても良く造り込まれている大日如来像と言えるでしょう。
時間と心にゆとりができたら、自ら金を注そうと考えています。
さて、金色が良く残っている耳朶環状を観てみましょう。
右耳の下には垂髪がありますが、左耳の下の垂髪は本物と同様に失われた状態で再現されています。
髪の毛の流れもしっかりと丁寧に刻まれています。
瓔珞・臂釧・腕釧が暗めの緑色で塗られています。
大日如来は如来に最上位に位置付けられていますので、王族の様に宝冠を戴き、煌びやかな装飾品を身に纏っている姿で表されます。
腹の前で、左手の人差し指を右手で握る「智拳印」(ちけんいん)を結んでいます。
これは金剛界の大日如来のしるしで、菩提(悟り)と煩悩(迷い)は本質的に同様であるとする「煩悩即菩提」を意味しています。
智拳印を左右から観てみました。
この画像だと、小さ過ぎて手元の様子が判り辛いですね。
智拳印の下側は、足の裏を天に向けた「結跏趺坐」の組み方をしています。
ちょいと角度を変えて「結跏趺坐」を観ています。
下半身を覆っている裳と腰布は、自然に流れる様な襞が刻まれています。両膝は厚みをもって象られ、衣文の彫りや衣端の処置も自然な表現になっています。
上の方から結跏趺坐の様子を観ています。影になってしまいました。
蓮の葉が重ねられている、しっかり・ガッチリした台座です。
台座を入れないで、下から見上げた大日如来が格好良かったので、載せました。
大日如来が持つ〝圧〟が伝わってくる画像です。
後ろ側にまわってみましょう。
「二重円光」の頭光(ずこう)部分です。
光背の周辺部には装飾があったらしいのですが、失われてしまいました。
現行の大日如来Standardだと花弁の造形ですが、掌・大日如来は花をイメージした模様になっています。
「二重円光」の身光(しんこう)部分です。
光脚部には葉っぱの装飾が施されています。
TanaCOCORO大日如来の光背(二重円光)もリアル仏像・大日如来と同様に固定されています。
台座の蓮華部を入れて、下から見上げたTanaCOCORO大日如来です。
蓮華部が入ると、高いところから観られている感じはありますが、また違った印象になっています。
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