佐賀県吉野ヶ里遺跡「把頭飾付有柄銅剣」その弐(肥前国)

此方も、かなり前にオークションにて入手したものになります。
山口県長門市の王屋敷遺跡(向津具遺跡とも)出土「把頭飾付有柄銅剣」レプリカと
更に□□商店創業75周年記念製作の「吉野ヶ里遺跡出土 把頭飾有柄銅剣」レプリカを
既に採り上げています。

今回の有柄銅剣は□□商店創業75周年記念製作品と形状は同じ様ですが、表面加工に違いのある物です。

外箱は、この様な感じです。

蓋の表面に
「 佐賀県吉野ヶ里遺跡
   把頭飾付有柄銅剣 」
の墨書が入っています。

 

蓋を開けると、剣身が部分的に研磨され輝きを魅せています。
特に説明書の類いは入っていませんでした。レプリカ現物のみでした。

 

箱を横にして見ています。
持ち手の部分は、以前紹介したレプリカと同じく表面を粗くザラついた加工が施されています。
剣身の刃部にあたる箇所と鎬(しのぎ)の凸部分が研磨されています。

 

手に取ってみると、この様な感じです。
重量・サイズ的に、先に紹介した有柄銅剣とほぼ同じです。
弥生時代の剣は思うほど長くはなく、有柄銅剣はだいたいこの長さ(45㎝超)です。

出雲国の荒神谷遺跡から出土した「出雲型銅剣」はいずれも50㎝前後ですから、木製の柄を装着すれば、有柄銅剣よりも少々長く感じる程度です。

 

剣身の様子です。
研磨された刃部と鎬筋(しのぎすじ)の間の樋(ひ)にはザラつき加工が施され、表面処理の違いでその部分の機能が可視化されています。

考えてみれば、鋳造された時は全体の表面がザラついていて、切断・刺突に必要な箇所を研磨して刃部にしているとする方が正しいのかも知れません。

 

鍔元から剣身を切先にかけて見ています。
一般的に銅剣は、この剣身部分のみが出土し、木製の柄に装着されたと考えられています。
鍔元の関(まち)、通常ですと鎺(はばき)に相当する所までが、一般的に知られている銅剣と形状が同じです。

剣身の中央やや手元寄りに「刳り」(えぐり)と呼ばれる凹みがあります。
「中細形」と呼ばれる形状です。

剣身のほぼ中央部分から鍔元・柄部分を見ています。
この画像からだと、鍔元・柄の接合部(一体化ですが)が細く見えて〝弱い〟感じがします。

剣身の厚みを見ています。
なかなか〝分厚い〟剣身です。
刃がついている様に研がれていますが当然、刃部は物を切断できるようにはなっていません。

 

「柄」(つか)を〝正面から〟見てみます。

こうして見ると、鍔元部分との柄の接合部(一体化ですが)が広がりを見せているので、先の画像で見た様な〝弱さ〟は感じられません。
実際に手のひらが当たる部分は、手に馴染む様に〝絞り〟(凹部)と〝張り〟(凸部)が施されています。
鋳型による製作ですから、あまり複雑・繊細な装飾・模様をつけることは難しいです。
柄を握って持った画像の様に、手にピッタリと馴染みますので、この加工で充分握り易く、滑り落とす心配はありません。

ちょっと角度を変えて見ると、やはり柄が細くで弱く見えてしまいます。
でも、この形態にした(なった)ということは、強度・使い勝手という観点の問題はクリアされている筈です。
また日本国内での出土例を踏まえれば、威信財(いしんざい)の性格が強いと考えられますから、実戦での使用(殺傷)はされなかったのでしょう。
ここらへんの〝感覚〟は、実際に手に持ってみると体感・実感できます。

 

鍔元・柄の部分は、この様に粗い表面処理がなされています。
繰り返しますが、手に馴染んで持ち易いのです。

 

 

「把頭飾」付の柄頭を〝正面から〟見ています。
「把頭飾」(はとうしょく)は、柄頭の装飾であると共に、刺突時の威力を増大させる重りとしての機能も有していると考えられます。

 

「把頭飾」付の柄頭を〝斜め横から〟見ています。

「把頭飾」の部位名称を付けておきました。

 

「把頭飾」部分を様々な角度から拡大してみました。

 

 

 

 

 

 

 

マニアックな方々には、喜んでいただけたかと存じます。

 

因みに、
山口県長門市の王屋敷遺跡(向津具遺跡とも)出土「把頭飾付有柄銅剣」レプリカと並べると、こんな感じです。

 

 

□□商店創業75周年記念製作の「吉野ヶ里遺跡出土 把頭飾有柄銅剣」レプリカと並べると、こんな感じです。

 

それぞれが〝個性〟を有していて、興味深いのです。

 

吉野ヶ里遺跡から出土した把頭飾付「有柄銅剣」をモデルとしたレプリカに傾倒した時期がありまして、まだ他にも有柄銅剣レプリカを所有しています。
それぞれが微妙に違いを見せているので、また別の機会に、別の有柄銅剣レプリカを検証する予定です。

 

 

 

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