増長天(イSム「掌」合計50セット数量限定生産/ナイトグロウ仕様)

イSム掌・四天王「ナイトグロウ仕様」のうち、南を守護する「増長天」を観察していきます。
通常彩色の上に蓄光塗料を塗布していますので、全体的に〝白っぽさ〟くなっています。

モデルとなっているのは大和国東大寺戒壇院の増長天です。
本物よりもだいぶ〝小顔〟な感じ。
目の間隔が広く、目が斜め前に向いています。本物はもっと〝前方に視線を向けた〟目の位置になっていますね。
本物は髭の表現がありますが、ナイトグロウ仕様は蓄光塗料が塗布されているので髭の表現が見えなくなっています。豊麗線(ほうれいせん)が強く出ているので本物と違いが目立っています。しかしながら右頬の楯皺や顎の筋(髭か?)は、本物に忠実に再現されています。
こうして見ると、顔の造形・成形の難しさを実感しますな。

 

 

背景を黒くして、ナイトグロウ増長天の全体像を観ています。
シルエットは本物と瓜二つ。顔は頬と顎周りがスッキリしています。
顔を近くで見ると、本物との違いに注意が向いてしまいますが、こうして程良い距離をとって全体像を見ると、バランスが取れている姿であることが判ります。

 

360度、まわします。

 

 

 

 

 

頭部の後ろに「火焔付き光背」を備えています。
この光背は、掌・四天王になってからの装備です(仏像ワールドのリアル仏像に光背は付いていませんでした)。

増長天の頭髪も広目天と同じく「五山髻」(ござんけい)という結い方をしています。
髻の前には五角形の装飾板を付けています。本物は線刻模様が施されている様です。

 

 

顔を正面、少々上方から観ています。
やはり豊麗線が気になります。しかし、本物の忿怒相(ふんどそう)の描写は額から眉間にかけて、そして口の形状と忠実に再現されています。

右肩の獅噛(しかみ)には、「牙」「歯」が付いたものになっています。

 

 

顔を左斜め前から観ています。
全体的バランスを考慮しての小顔化デフォルメだと推測できますが、この増長天については顔の輪郭を本物に準じ、小顔ではなく頬を痩けさせることで〝豊麗線〟問題を解決できたのではないでしょうか。

 

 

右手は高く掲げ、三叉戟(さんさげき/三つ叉の槍)を持っています。
火焔光背にピントが合ってしまい、戟がボケてしまいました。

 

 

三叉戟の形状を拡大したつもりでしたが、やはり光背頂上の火焔にピントがあってしまいました。致し方無し。

 

 

インド由来の唐代甲冑を纏っています。
増長天が着用する鎧も、幾つものパーツを重ねて、結び付けて装備しているのは判ります。
広目天と同様に胸甲(きょうこう)と腹甲(ふくこう)を結び付ける飾り紐の様子が細かく再現されていますが、時国天の様な飾り金具や紐を装飾的に交差させたりする描写は無く、2本の紐を捻り・交差させて結んでいます。因みに広目天・増長天の甲を結ぶ紐の表現は、違いがありますね。
広目天と同じく、時国天の鎧と比較すると、飾鋲を打たない胸甲は若干小さめ・薄目の造りになっています。

 

 

左肩の獅噛(しかみ)の表情を観ています。
牙と歯があり、膨らんでいる袖が鰭袖(ひれそで)を噛んでいるかの様です。

 

 

右肩の獅噛を観ています。
肩の上側が上顎に、下側が下顎になっています。
獅噛の袖口に牙があり、少々鰭袖にめり込んでいます。肩の方には歯が表現されています。
この角度からだと顔が見えませんから、牙・歯の表現だとは思えませんね。

 

 

ちょっと離れて、下から見上げてみました。
時国天ほど鎧は厳つくありませんが、広目天よりも鎧と身体に厚みがあります。
それでも腰元が絞られて括れが生じ、案外スリムな体型になっています。

 

 

下半身の様子です。
広目天と同様で、下半身には下甲(したこう)・表甲(おもてこう)・前楯(まえたて)の順で重ねられています。
時国天は下半身の甲が前後に割れていましたが、増長天は広目天と同じく下甲の境目が前方・右膝頭にきています。表甲も同じく腰に巻く形態の甲であることが判ります。
足の開き方に合わせて横に広がりを見せていますし、柔らかな曲線を描いていますから、増長天の下半身を護っているのは革製の甲であることと推測できます。

 

 

腰回りを右側から観ています。
横腹から膝上までの表甲が、足の動きに応じて広がりを見せています。
臀部から膝頭まで、足のラインが推測できます。革製の表甲だからこそ、布にも似た表現になっています。
腰から垂れる帯も捻り具合が表現され、柔らかい感じ伝わってきます。

 

 

右足で邪鬼の頭部をゴリっと、左足で邪鬼の腹を踏み躙っています。
広目天と同じく脛甲(けいこう)も、脛(すね)に4つの飾り鋲が付けられ、上下の鋲のところで甲が結び付けられています。脛甲と沓の境目を見ると、植物の葉の形の装飾が沓の上に被さっている様です。

 

 

邪鬼の頭を踏ん付けている増長天の右足ですが、つま先が下を向いていますから。なかなか強めに圧を掛けながら踏み躙っていることが判ります。
柔らかい沓を履いているのですね。

 

 

邪鬼の目線でいくと、腹を押さえ込まれ頭を起こそうとしている、まさにその時にゴリッゴリッと頭を踏み躙られています。これは結構辛い体勢ですな。

 

 

増長天のつま先に焦点を合わせています。
邪鬼もここまで身体を起こしていますから、もしかすると抵抗してここまでの体勢に持ってきたのかも知れません。
すると、増長天のえげつない踏み躙り方にも納得がいきますな。

 

 

角度を変えて、邪鬼が踏み躙られている様子を。
首を擡げている邪鬼は必死に抵抗するも、増長天の圧倒的な脚力により踏み躙られ、押さえ込まれています・・・。

 

 

・・・この角度から見ると、踏み躙られている邪鬼の体勢は極めて屈辱的なものです。
多分、邪鬼は心の底から「恥ずかしい」と思っているでしょう。

 

 

 

 

左が2016(平成28)年に発売された火焔光背付の掌・四天王の初版、増長天です。
右が2021(令和3)年に発売されたナイトグロウ仕様の四天王の増長天です。
掌・四天王の初版と比較して、2021(令和3)年の第3弾は赤味(オレンジ)の色合いが強めでした。それはまた別の機会に検討していきます。

 

 

ナイトグロウの増長天もエメラルド・グリーンに光る様を撮影しようとしたのですが、うまくいきません。

                                    (イSム様公式HPより)

うまくいくと、こんなにも綺麗に光るのです。
通常版ではこの「遊び」ができませんからね。三叉戟の石突部分が、邪鬼の右肩に置かれています。踏み躙られるだけでなく、戟でも押さえ込まれていたのですね。
別ヴァージョンの四天王を扱う際に、このスタイルで画像を撮るようにしますね。

 

 

 

 

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