もう間もなく終了ということで、休みをとって行ってきましたよ、サントリー美術館へ。
美術館内は致し方無いにしても、建物内あちらこちらに「撮影禁止」の表示があったので、外に出て撮りましたよ。
サントリー美術館は、この建物の裏側に位置しています。
上品な空間、気品ある展示で定評のあるサントリー美術館で、今回は「刀剣 もののふの心」と題した特別展示を拝観してまいりました。
(「サントリー美術館」様公式HPより)
港区赤坂の東京ミッドタウン・ガレリア3Fにある美術館で、10:00からの開館ということで早朝にちょこっと仕事して、その足で現地に向かいました。到着は9:45頃で、人気(ひとけ)の無い状態でゆっくりと刀剣たちを愛でようと思っていたのに・・・なかなか拝観の方々がいらっしゃいました。
まぁ、多くの方々が音声ガイドを利用されており、刀剣等の前で立ち止まっておられたので、その流れの隙間をぬいながら、説明と現物を観てまわりました。
展示替えがあって、すれ違いになってしまった文化財たちもいたのですが、今回対面(再会も含む)した刀剣・甲冑もおり、とても充実している展示でした。楽しかった。
細かいところは購入した図録でゆっくりと確認することにしているので、それでもじっくり拝観して10:45頃に終了しました。
その後、売店(ミュージアム・ショップ)でグッズを見定めました。
色々と商品が並んでいた訳ですが、今回注目し購入したのは「刀プリント」です。
トートバッグの下に並べられ、籠の中にはこの様に丸められていたので始めは〝何のことやら?〟だったのですが、「刀剣 もののふの心」展オリジナルグッズということでこちらに決定しました。
展示で、逢えた本物たちをもとにした
「膝丸/薄緑」(大覚寺)
「義元左文字」(建勲神社)
「骨喰藤四郎」(豊国神社)
の3種類を購入しました。
帰還してから、このグッズの名称などを調べると・・・
(「サントリー美術館」様公式Twitterより)
4種類あるぢゃないですかっ!
売店には
「秋田藤四郎」(京都国立博物館)
は居ませんでしたよ、
もったいないので、開封することをやめました。開けちゃうとグチャグチャになっちゃう、丸まって埃まみれになってしまうことが予想できたからです。
(「サントリー美術館」様公式Twitterより)
原寸大かは確認していませんが、おそらく同等サイズと感じています。
図録の巻頭では京都国立博物館主任研究員・末兼俊彦氏による「武士と辟邪と刀剣」と題した解説があり、〝辟邪の武〟と〝刀剣の霊威〟に言及されています。現在に伝存する刀剣を観察するうえで、肝(きも)となる視点ですので、刀剣にご興味をお持ちの方々は、是非とも『サントリー美術館 開館60周年記念展 刀剣 もののふの心』をお求めください。楽しいですよ。
第一章では「絵画に見るもののふの姿」ということで「前九年合戦絵巻」や「酒伝童子絵巻」等に描写されている武装の様子が検証されています。サントリー美術館が所蔵する重要文化財「酒伝童子絵巻」に描かれる源頼光が二振の太刀を佩いているのはとても興味深いものです。
第二章では「甲冑武具と刀装具 武家の装いと刀剣文化」と題して、展示された甲冑・刀剣等の写真が掲載され、解説が付されています。
後半展示を拝観したため、建勲神社「紺糸威胴丸 兜・大袖付」(伝織田信長所用)とサントリー美術館「朱漆塗矢筈札紺糸素懸威具足」(伝豊臣秀次所用)とすれ違ったことが悔やまれますが、彦根博物館「朱漆塗燻韋威縫延胸目錣腰取二枚胴具足」」(伝井伊直孝所用/井伊直政召替具足の可能性あり)との嬉しい対面もありました。
また「金熨斗鞘大小拵」や「革包糸巻太刀拵」に逢えなかったのは残念でした。
第三章では「祈りを託された刀剣 古社寺伝来の名刀を中心に」と題して、〝邪気をはらう力〟〝武将が愛した名刀〟〝祇園祭礼と刀剣〟という3テーマの展示に触れられています。特に〝部首が愛した刀剣〟コーナが秀逸で、
鞍馬寺「黒漆剣」(伝坂上田村麻呂所用)
大覚寺「太刀 銘□忠」(名物膝丸・薄緑)
建勲神社「金象嵌銘 永禄三年五月十九日義元討捕刻彼所持刀/織田尾張守信長」(名物義元左文字)
豊国神社「薙刀直シ刀 無銘」(名物骨喰藤四郎)
が一堂に会していました。今回の展示の〝超絶さ〟を物語るラインナップです。
あと古式の姿を伝える薙刀が二口並んでいたことも素晴らしい展示でした。
傷みが顕著ですが〝田村麻呂ソハヤ〟との対面は良かったですよ。
著名な甲冑や刀剣に逢うことができ、すんごく楽しい拝観でした。
また何れかの地にて再会できれば嬉しいなと思いました。
サントリー美術館「刀剣 もののふの心」展は、明日(10月30日・日曜)が最終日です。
刀好きの皆様、是非都合を付けられて、拝観を楽しんでください・・・と、前日に言われてもねぇ。
当サイト内のすべてのコンテンツについて、その全部または一部を許可なく複製・転載・商業利用することを禁じます。
All contents copyright (C)2020-2024 KAWAGOE Imperial Palace Entertainment Institute / allrights reserved