制多迦童子(イSム「掌」4th. Ver. 廃盤)

今回は2021(令和3)年11月に発売された「烏倶婆誐童子」(うぐばがどうじ)に合わせて復刻再版された「制多伽童子」(せいたかどうじ)4版のお話です。

さすがに4版にもなると、身体の〝汚し塗装〟が良き仕上がりになっています。

以前まとめたものをそのままですが、イSム「制多伽童子」発売の過程は以下の通りです。
 初版:2012(平成24)年に発売、2014(平成26)に販売終了。
 2版:2017(平成29)年に100体限定で再販。  →即時完売。
 3版:2020(令和2)年に100体限定で復刻再販。→矜羯羅童子の発売に合わせて。
 4版:2021(令和3)年に100体限定で復刻再販。→烏倶婆誐童子の発売に合わせて。

「4版って?」と多くの方々が思われることでしょう。
当御所では〝可能な限り〟という縛りはありますが「生産ロットの違い」を意識して、仏像たちを迎え入れています。
限定数が設定されたインテリア仏像たちは、個体差はあれども〝ほぼ同じ姿〟をしています。イスムのスタッフ様にうかがったところ「型も同じで、彩色も変えていない」というご回答をいただきました。それでもイスム様公式HP掲載の写真や、連れ帰った現物の姿を見比べると〝違い〟に気付き、また〝違い〟を探して楽しんでしまいます。

現行の通常販売品のロット違いまでは追求できませんがね。

 

いつもよりも細かいコマ送りで、制多伽童子4版の姿を観ていきます。

 

 

 

 

制多伽童子の特徴的な頭髪「五髻」(ごけい)。
これまで何度も見てきましたが、今回は角度を変えながら観察をしてみました。

いつもは〝ポッチャリ〟と太鼓腹をイジりながら笑っていましたが、上から観ると気付いていなかった〝凜々しさ〟〝雄々しさ〟を見付けてしまいましたよ。

 

特異な形状をしているため、これまでは表面的なことしか見えていませんでしたが、経年による風味が丁寧に表現されていますね。1・2・3版もそれぞれしっかり彩色されていますよ。

 

瞳の状態も、いつもとは違う状態で撮ってみました。

本物だとあの白目によって〝愛らしさ〟が感じられませんのでね。
イスム様のデフォルメにより飾っても、並べても愛でることができる表情になっています。
イスム様は本物を意識した造形ではあるものの〝単純なコピー〟ではなく、時には美しさを、時には可愛らしさを、時には鋭さを持ち合わせる様なアレンジが為されています。
寺院の許諾を得て3Dデータを採っているにもかかわらず、〝出来がイマイチ〟という像って幾らでもあるじゃないですか。
写真や映像などで仏像の姿を見知っていますが、本物よりもイスム様インテリア仏像の姿の方が〝いつも観ている〟ため、本物と対面した時にちょいとした違和感を持ってしまうことさえ在るくらいです。

 

虹彩の赤が目立つ様に撮っています。

 

本物の表情から伝わってくる性悪さが見事に薄められ、家の中に居ても安心な可愛いインテリアの表情になっています。

 

いちおう、後頭部の様子も載せておきますね。

 

制多伽童子は左手に縛日曪(バザラ:三鈷杵のこと)を、右手には宝棒(ほうぼう)を持っています。

 

まずは左の手に握られている「縛日曪」に注目していきます。

指が黒くなっているのは経年による退色・汚れの産物ですな。
蝋燭や線香の煤の影響かもしれませんね。

 

手の黒い汚れの彩色は、個体差であると考えられます。
この部分は似ていても全く同じではないでしょう。2・3・4版のうち、複数をお持ちの方々は見比べてみると楽しむことができるでしょう。

 

偶然撮れた画像ですが、カッコいい制多伽童子の姿を残すことができました。
先ほどから「縛日曪」(バザラ)と表記していますが、三鈷杵(さんこしょ)のことです。
でも鈷(こ)の先端が厳つく尖っていますので便宜上、「尖り三鈷杵」と呼んでいます。

 

ここまで集中的に観察すると、三鈷杵の柄の部分に残っている赤い塗料のはみ出しが目に付いてしまいます。

 

ピントが制多伽童子の顔に合ってしまったため、左手と三鈷杵がボケてしまいました。

 

なかなか三鈷杵にピントが合わんっ!

 

尖った先端が、こちらに向けられています。大丈夫、攻撃はしてこないので。

 

偶々、下から見上げてみると〝厳つい鋭利さ〟が伝わる様な画が撮れましたよ。

 

この視点からだと、三鈷杵の姿がよく判りますね。
よく観ると、小指立ってるやん。

 

2・3版の画像も確認してみました。やっぱり、小指立ってるやん。

 

ほら、小指。

 

三鈷杵から小指へ・・・関心が移ってしまいましたね。

 

ほらっ。

 

今度は三鈷杵の尖り具合に、注目ポイントが戻ってしまいました。

 

しかし最後に、小指が立っていることが判る画になってしまいます。
まぁ小指はさて置き、この「尖り三鈷杵」、欲しいですなぁ。
どっかで造ってもらえませんかね、勿論安価で。

 

今度は、右手に持っている「宝棒」(ほうぼう)を観ていきましょう。

ホントに「木の棒」を握らせている様ですな。
それにしても「宝棒」って・・・、モノによっては「金剛棒」と表現されています。
呼称はどちらでも構わんと存じますが、どちらにしろ〝武器〟ですがな。

 

この子たち、何を持ったとしても武器にしてしまうのでしょうな。

 

それにしても木の節(ふし)だったり、場所によっての太い・細いなど見事に表現されていますな。

 

おっ、向こう側に立っている小指が見える(笑)。

 

ホントの木の棒に見えます。
これ、木の棒を指し込んだんと違います?と思う程に。

 

ところで、この宝棒(金剛棒)をどうやって使うのでしょうかね?
・・・普通に叩くん?それぢゃ、単なるヤンチャやん。

 

はい、お待たせしましたよ。ポッチャリ太鼓腹に注目していきますよ。

汚しも込みの彩色、着衣の様子と彩色・模様の書き込みは、どんどん上手くなっています。

 

スタッフ様に以前「ロットを重ねる毎に職人さんたちの塗りとかが上手くなっていくのですよね?そうすると最初よりも、後の製品を買った方が良いのですか?」と聞いたことがあります。そうしたら「最初のロットには気合いを入れて塗っていますよ。職人の慣れてくるというのはありますが、最初の仕上がりは力が入っています。」と真面目に応えていただきました。当方の訊き方(表現)が適切でなかったため、この様な回答になってしまった訳で、職人さんたちは常に全力で塗っているのだと思います。

 

腕の汚しの塗装、如何にも〝数百年過ごしてきました〟感がありますね。

 

ほら、角度を変えて見ても、造られてから長年経過している風格さえ感じます。

 

腹を観ながら、全くポッチャリ感に触れられていない・・・。

 

括れはありますが・・・ぷにぷに・ぽよぽよ感が溢れています。
実際に、こんな体型は存在するのでしょうかねぇ?

 

 

次いで、下半身の「裳」(も)に注目しましょう。

着裳の縁には「雲唐草」模様が、「四ツ目菱入り七宝繋ぎ文」を地にして5花による「団花文」(正面形4弁花が1つ、斜面形蓮華が4つ)と四弁花丸文が繊細に施されています。ここは2版の説明と同文デス。

 

〝着衣の柔らかさ〟が形状のみならず、彩色でも強調するのがイスム「インテリア仏像」の魅力のひとつですね。

 

ぽっちゃり感を強調する、足首の2本の皺。
脛の彩色の残存具合の表現が、2・3・4版でそれぞれ異なりますね。いずれも本物準拠ですが、個性ですね。
当御所に迎えた4版の足には、初・2・3版には無かった汚しが施されています。
こういうの、嬉しいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

初版が出ていたので、並ばせてみましたよ。

左側が今回紹介している4版、右側が初版のイSム「制多伽童子」です。
2・3版とのサイズ比較、していません。
そのうち心身共に余裕が出たら、制多伽童子を特別企画で観察しますよ。

 

4版を前に出させてみました。
錯覚でしょうが、初版がスリムに見えてしまいます。

 

背中合わせの状態です。決して仲違いしている訳ではありません。
当御所内のものたちは、みーんな仲良しなのです。

制多伽童子、また再版されるのですかねぇ。
ストーリー的に再版されたら、また迎えにいきますけとね。

 

 

 

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