以前、オークションで安く出ていたイSム様TanaCOCORO「天灯鬼」をおさえ、ギラッギラにしてやろうと考え、赤メタリック中心に塗っちゃいました。
でも灯籠の模様を如何様にするかを決めかね、なかなかな時間が経過してしまいました。
虎皮の腰巻も、もっとフサフサ感を出したいなとも思っていました。
こうして作業が止まってしまったのでした。
そうしたら知り合いの
「スペクトルお兄」さん(@RSyouta)
から「あの赤い天灯鬼、どうしました?」と問われたので
「塗りが止まっているのだよ。灯籠をどうししようか困っていてねぇ。」
と答えたのです。
そしたら「スペクトルお兄」さん(@RSyouta)から
「リペイントしますよっ」
という提案があり、「じゃぁ、好きに改造してっ」とリペイントを依頼しました。
前にもリペイントはお願いしていましたし、絶大な信頼感がありますのでね。
安心して「よろしく」と天灯鬼を手渡したのです。
「スペクトルお兄」さん(@RSyouta)から許可はいただいておりますの。
赤メタリックの天灯鬼が・・・真っ黒になってしまいました。
手渡す前の赤メタリックの状態時、表面を艶々させるためにコンパウンドでツルツルにしていました。
「スペクトルお兄」さん(@RSyouta)に「表面に何かしました?」と問われたので、「コンパウンドで磨いた」ことを伝えたところ、「色を剥がしたりせず、そのまま上塗りしますね」と連絡は受けていました。
「スペクトルお兄」さん(@RSyouta)は、下地を黒くすると発色が良くなるという定石に忠実です。
そ~してリペイントを終えた天灯鬼が・・・
こちらです。
「スペクトルお兄」さん(@RSyouta)曰く、
・四天王などにいつも踏まれている邪鬼の力強さを表現した。
・「鬼」本来として有している獰猛・凶暴な部分を前面に押し出した。
・筋肉の隆起を際立たせることを意識した。
そうです。
確かに、筋肉の張り具合や筋(線)が際立っています。流石っ!
360度、回ってもらいましょう。
まるで灯籠を担いで、よっこらしょっとばかりに動いているかの様に見えまする。
独自の生命体として動いている様な感じです。
顔(表情)に注目してみましょう。
〝単なるべた塗り〟じゃないんですよ。
陰影が際立つ様に、微妙に色を変化させながら重ね塗りをしているのです。
その結果、まるで活きているかの如き身体の立体感が表現されています。お見事っ!
光を強く当てたの画像ですが、陰影が良く見えますよね。
こちら、光を抑えた画像です。
陰影がより際立っていますね。
特に3つの目力(めじから)の強さがわかります。
右腕の上腕部なんて、凹凸がホントの肉質を感じさせる様です。
ちょいと角度を変えてみます。
重たい灯籠を〝吠え〟ながら持ち上げている感じが出ていますね。
顔と敢えて色を変えていることで、目力(めぢから)が強調されています。
力を込めたことで〝光を発している〟かの如きです。
身体と腰巻は、しっかりと色の塗り分けがなされていますね。
本物は〝コミカルな表情〟とか〝可愛い〟などと言われていますが、リペイント版は筋肉質であることがより強調され、瞳が表現されていないことも相俟って「鬼」である主張が伝わってきます。
顔のアップです。
凹凸で塗り分けが為されているので、複雑な顔の隆起が自然な状態ながら強調されています。
左目の方が、より見開かれていますね。
通常版では気付かないところです。
地響きでも起こりそうな咆哮をしています。
小さいとは云え、やはり「鬼」なのですよ。
首元を暗くすることで顔、そして胸の隆起が引き立っています。
地味な小技も輝いていますよ。
回り込んで、上半身を中心に観ています。
かなり重たい灯籠を、死力を振り絞って持ち上げている様ですな。
灯籠を担いでいる左腕の力こぶ、〝想いものを持ち上げている〟筋肉であることが一目で判ります。
咆哮している表情が、またイイ!
正面から観た身体の部分です。
筋肉部分もさることながら、変化に富んだ腰巻きの重なり・皺が寄った様子が見事に強調されています。
やはり〝単なるベタ塗り〟ではありませんよ。
凹凸を意識しながら、下地の黒を活かした濃淡で腰巻の複雑な構造、そして相対する軽やかさまでを強調していますね。
後ろ側にまわり、灯籠を担いでいる左半身とバランスを取るために突っ張っている右腕の様子を観ています。
筋肉部分と腕釧が塗り分けられていますね。
腕に暗さを残しておくことで、腕釧の存在が強調されています。
それにしても腰巻の塗り。
前方から観ると軽やかさが解るのですが、この画像では〝金属ならではの硬さ〟が伝わってきます。
「スペクトルお兄」さん(@RSyouta)、あなたは凄いわっ!
次は、右腕・腰巻も入っていますが、足下に注目した画像です。
膝下からと筋肉部分は少ないのですが、〝踏ん張っている〟様子が筋の隆起で判ります。
台となっている岩盤も変化に富む複雑な凹凸に合わせて、丁寧に塗られていますね。
では、灯籠を観ていきましょうか。
「河越御所」では〝諦めてしまった〟灯籠ですが、緑青をかけるかの如きに塗られています。
天灯鬼自体が赤銅中心なので、灯籠は緑青にして対比させているのです。
色の特性、そして材質を想像させるかの様な色の対比。
いやぁ、考えつきませんでしたわ。素晴らしい!
ちょいと上から観ています。
灯籠の上部、宝珠が据えられていますが、淡い金色ですよ。
「スペクトルお兄」さん(@RSyouta)の塗りは、観察すると諸所に拘りの彩色が施されています。
こうしたところを観て、気付くことで改造(リペイント)を頼んで良かったと実感します。
緑青は、実際に長期間風雨に晒されて生じたかの如きに塗られていますね。
リペイントを副業にしたらどうか・・・と思ってしまいましたよ。
灯籠の横は6面ありますが、それぞれ独自に緑青を差されています。
芸が細かいっ!
こうした細かい拘り・・・美しく、そして喜びが込み上げてきます。
後ろにまわって、後頭部を観ましょう。
巻毛も色の塗り分けで立体的になっています。
角と頭髪も明確に塗り分けられていますね。
視点を変えて観ると、色の塗り分けがもっと明確になります。
そのまま視点を下ろしていきますね。
腰巻、本来では虎皮をイメージしていると考えられますが、金属製の布を纏っているかの様です。
背筋のバキバキ感が強調されています。
背中と腕の色合い、違っていますよ。
こうして身体の各パーツ、力の入り具合の違いを顕著にしているのですね。
天灯鬼の下半身は、結構ツルりとしていて単純なベタ塗りになりがちになってしまうところです。
でも「スペクトルお兄」さん(@RSyouta)は、こんもり隆起した脹ら脛を目立たせる様に色合いを変えていますね。
観ている場所は違うのですが、この脹ら脛が重い灯籠を支えて踏ん張っていることを象徴しているのです。
強調するポイントに外れが無いですね。
最後に、「スペクトルお兄」さん(@RSyouta)から頂戴したリペイント終了後に撮影した画像です。
掲載許可はいただいていますよ。
いやぁ、光の当て方上手いですなぁ。
格好良いですわ。
製作意図の獰猛・凶悪さが発散されていますよ。
明るめの画像です。
ほらっ、目が光っていますよ。
メタリック・リペイントによって、「河越御所」でホコリを被っていた中古品の天灯鬼が〝スーパー天灯鬼〟として生まれ変わりました。
「スペクトルお兄」さん(@RSyouta)、今回も素敵なリペイントを有り難うございました。感謝感謝です。
またリペイント、よろしくねっ(笑)。
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