大和国室生龍穴神社(奈良県)その肆

大和国室生は山奥で、交通の便は決して良好ではありません。
だからこそ、修行になるのです。
修行の場所としては最高・最適な環境ですからね。
大和国を訪れると、毎回ではありませんが室生には意識的に足を運ぶ様にしています。
室生寺に立ち寄ずとも、室生龍穴神社/吉祥龍穴には行きます。

去年(2022年)の秋、武蔵国を夜中に出立して真っ先に室生に向かった時のことです。
早朝の吉祥龍穴を楽しもうという計画でした。
朝5時頃に大和国室生に到達、5時半あたりに室生龍穴神社の前を通過しました。
すると煌々と明かりが点いていました。
この様な状況で室生龍穴神社に立ち寄るというのは貴重であると考え、車を停め、境内に立ち入ろうとしました。
・・・誰も居ないのですよ。何も見えないのですよ。
でも、物凄い威圧感があり、手水舎と「連理の杉」を結ぶラインあたりまでしか進めませんでした。
我僧も撮ったのですが、ほぼ全滅でした。
〝軽い気持ち〟で境内に立ち入ったのが宜しくなかった様です。
吉祥龍穴を堪能した後、明るくなってから再び室生龍穴神社を参拝しましたが、その時は何の威圧感・拒絶感もありませんでした。

・・・こうした経験がありましたのでね、今回は早朝の暗い内に室生龍穴神社を参拝するという覚悟を以て向かいました。

到着した時、室生龍穴神社の前には大きなトラックがエンジンをかけながら停まっていました。
参拝ではなく、道路の反対側の工場が開くまで待機している様でした。
ちょいと雰囲気が・・・だったのですが、致し方ありますまいて。

それは扨措き、龍神への敬意を以て境内に向かいます。
開いていることを見たことが無い社務所の方からこの様に複数のライトが照らされています。

 

去年(2022年)の秋は、この距離で強烈な威圧感を受けておりましたの。

 

ある意味、警戒をしつつ歩みを進めていきます。

重苦しい感じはしませんでした。
龍神への敬意を以て進みます。

 

・・・拒絶されている感じは皆無、寧ろ〝入ってこい〟と云われている感じです。

 

手水所の龍に軽く挨拶し、禊ぎをしました。

 

「連理の杉」にも近付いてみました。
位置的に明かりが向けられていない為、暗くて見えませんでした。

 

龍神に敬意を以て進んでいきます。

先ずは明るいのですが、閉まっている社務所の方へ。

 

社務所対面の高床倉庫を見ています。
杉の巨木が凜と連なっています。

 

境内入口の鳥居を、社務所の前から見ています。
向こう側の屋根がドラゴンの居る手水舎です。

 

意を決して、拝殿へと向かいます。

清々しい雰囲気です。
怖さはありませんでしたよ。

 

それでも気を抜かずに進みます。

大丈夫。
何の違和感もありませんでしたので、石段をあがっていきます。

 

大丈夫、大丈夫。
左側の由緒書を読んでみました。


  室生龍穴神社御由緒
  祭神 高靇神
  配祀 天児屋根命 大山祇命
     水波能賣命 須佐之男命
     埴山姫命

  主神 高靇神は、伊邪那岐大神
  其御子 迦具土神を斬り給へる
  時生れませる神にして、 水火を
  司るの威徳を具へ給ひ、晴雨を調
  節して 国土民生を安じ給ふ。
  蓋し、農を以て国の本とする我
  国古来の伝統 的民族信仰として
  旱天に慈雨を祈るの風朝野を挙
  げて後を絶たざりし所似にして
  木津川、淀川の上 流の当地に此
  大神の鎮まります事深く故なし
  とせず。
  随って古来歴朝朝野の信仰篤く
  祈雨止雨の奉幣に預り給ふ事
  度々にして神階は度々昇敍され
  て應和元年正四位下に叙せられ
  給ふ。延喜の制 貴船 丹生等の
  社と列びその神威赫々たる官幣
  の小社に列せられ所謂式内社と
  して近畿一円に 衆庶の信仰篤く
  以て今日に及べり。
  配祀の祭神は古来聚楽の叢祀に
  奉斎せしを明治末年に合祀せり。
                  」

だそうです。

 

拝殿前の石段をあがっていきます。

 

阿吽の狛犬がこちらを見ています。

 

大丈夫、これまで何度も参拝して遇っていますからね。
全く違和感無く、接することができましたよ。

 

狛犬のラインを超え、拝殿前に来ましたよ。

 

初詣用の門松が据えられていました。
金網で囲われているのです。
野生の動物が荒らさない様にとの防御でしょうか。
魔除けの南天が、ちょいと多め。

 

拝殿前で賽銭を捧げ、手を合わせます。
願い事?
そんなこと、しませんよ。
神社参拝は、ほぼ無心の状態で手を合わせます。

 

「善如龍王社」の扁額が掲げられています。
ドラゴン、この一帯の何処かに居るんですよ。

 

拝殿の後方に本殿が御座します。
未だ暗かったので、回り込むことができませんでした。
だって・・・怖いんだもん。

 

拝殿から入口の鳥居を見ています。
空は少しずつ明るくなってきているのですがね、未だ暗いのです。

 

なかなかな寒さの中、境内を徘徊して時間が経過するのを待ちます。
このくらい明るくなったところで、本殿に向かいます。

 

大丈夫、問題無く境内へと進んでいきます。

 

広場から拝殿を見ています。
空を見ると、かなり明るくなってきた様に見えていますが、実際はもっと暗いのです。

 

本殿前に向かいますと

センサーが起動し、ライトが点きます。
おっ、玉垣が修理されていました。
ここのセンサーは、暫く動かないとライトが消えてしまいます。

 

適度に動きながら、ライトが点いた状態で本殿に臨んでいます。

 

ライトが消えた状態で、縦のパノラマ写真を撮るとこんな感じに。
空が明るくなってきたのですが、朱色の本殿は判り辛いですね。

 

ライトが点いていないと・・・こんな感じ。
現地では感じませんでしたが、こうして画像を観るとなかなか圧が強いものになっています。

〝肝試し〟とか遊び気分で、暗い時間帯の室生龍穴神社参拝は控えるのが宜しいでしょう。
ここの龍神、融通が利かないですからね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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