此方は、「微塵塗」に「黒散」を合わせた特注の一振です。
「武装商店」様HPの2010(平成22)年6/14「これも新色は割と久々。」で同様の塗りの組み合わせの商品が紹介されています。
詳細は失念してしまいましたが、恐らくこの参考となる〝緑ラメの黒散らし〟を見て、薩摩柄の特注をしたのだと思います。
「黒散」塗りは職人さんのフィーリングでなされる為、二つと同じ物は出来ないものです。
なので、刀掛けにのせた状態での表・裏の画像を見ていただきます。
「微塵塗」(=ラメ塗)は、思うほどギラギラした塗りではなく、光の当たり具合もありますが、〝暗さの中にキラッとした輝き〟を魅せてくれます。
抜き身の状態です。刃文は美術刀「三本杉」で、居合刀の三本杉刃文よりも〝柔らかめ〟です。
柄は、長めの薩摩柄。柄下地は黒合皮で、目貫の装着はありません。
鍔は「瓢箪透かし」図を選択しました。変則的なシルエットと透かしが意外と長めの薩摩柄に合致すると感じての装着です。「薩摩柄+大車輪」鍔が気に入っている組み合わせですが、全てが同じ外装にならぬよう、そこそこ変化をつけた特注を心がけています。
美術刀用「瓢箪透かし」鍔ですが、表面のザラついた加工は〝武骨さ〟を主張・強調してくれるので、数振の特注に採用しています。
「緑微塵」(=緑ラメ)に「黒散」をのせた部分の拡大です。
〝緑に黒斑〟という組み合わせから、単純に迷彩柄になってしまうのではないかと思ってしまいましたが、これはコレでカッコいい。
鞘尻には鍬型の鐺金具を装着しています。
以前も触れましたが、かつては美術刀の鐺は指定しなければ金具の装着は無かったのですが、現在は鯉口金具と同色の蓋式金具の装着が標準となっています。
鍬型金具等は指定しないと装着できませんが、その分価格が上昇します。
でも格好良くなりますので、財政的に余裕があれば標準装備金具よりもデザイン重視の鐺金具を選択することをお勧め致します。
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