2021.12.18 迦楼羅は「凝視」を感じさせる表情をしています。
仏像エンターテイメント部門「迦楼羅(イSム「掌」 イSム10周年特別商品 限定200セット)」を掲載しました。
八部衆のうち、考えていることがうかがい知れない鳥頭の「迦楼羅」(かるら)のお話です。古写真では腰元から左右にたなびいている天衣が失われているのですが、何時の頃か補われた様です。残念なことながら左手首の先が損失しています。「迦楼羅」と言えば、多くの皆様が山城国蓮華王院本堂(れんげおういんほんどう/俗称:三十三間堂)に居る横笛を構えながら翼を広げている姿を思い浮かべるのでしょうが、無表情で獰猛さを感じさせる興福寺モデルの迦楼羅は、それよりもおよそ450年前に造像されています。三十三間堂モデルだと〝人と鳥の融合〟が見事に表現されていますが、興福寺モデルは半獣半人の姿です。そうした異形であるにもかかわらず8体の一員として異和感は無く、寧ろ半獣半人であったからこそ八部衆の調和がとれていると感じさせる造形です。興福寺モデルの八部衆を身近に愛でることができることは無上の喜びで、八部衆を発売されたイSム様に感謝ですね。