念願の「大阪府立近つ飛鳥博物館」を訪れました。

前々から訪れてみたいと考えていたんですよ。
でも大阪って距離的に、更に精神的ハードルも高いと思っていました。
しかしながら、ここ数年大好きになった大和国から案外と近いことが判りましてね。
車で足を伸ばして来ましたよ。

彼方此方と寄道していったので、楽しみにしていた誉田御廟山古墳には立ち寄ることができませんでした。
いいんです、また行くので。

さて、楽しみにしていた「大阪府立近つ飛鳥博物館」に到着です。
駐車場、とっても広かったですよ。

駐車場から博物館を臨んでいます。
心が高揚してきました。

 

上りの階段を示す案内板です。
 「近つ飛鳥博物館」
の文字で期待が高まります。

これまで何冊も、この大阪府立近つ飛鳥博物館での特別展示の図録を購入してきましたからね。
どんな展示をしているのか、すんごく楽しみにしていました。

殺風景な外観ですが、あの壁の向こうには・・・もう、堪りませんでしたよ。

・・・とは言いながら階段を上りきった建物の様子は撮っていないのでした、てへっ。

 

受付で入館手続きを済ませ、歩みを進めていきます。

諸説あるらしいのですが「聖徳太子の墓」の展示がありました。
画像は撮りつつも、掲載はしていません。
だって、画像では判り辛かったんです。

進んでいくと、

古墳時代、高貴な身分の男女。

 

古墳時時代、武装した男とシャーマン(女性)。

 

飛鳥時代、高貴な身分の男女。

 

白鳳~奈良時代、高貴な身分の男女。

そうそう、こうした判り易い展示がよろしいのです。

 

大阪ですからね、「四天王寺」の模型です。
向こう側に瓦が並んでいますね。
未だ、「四天王寺」を訪れたことが無いのです。
何れ近いうちに。

 

階下に緻密な「大仙陵」模型が見えてしまいました。
いやいや、慌てない慌てない。
「大仙陵」模型は逃げていきませんからね。

 

 

色んな埴輪が並んでいて、楽しかったですよ。

 

 

 

動物も、人間も、
古墳時代の生活が想像できます。
甲冑を着用した武人の埴輪、口を開けて勝ち鬨をあげているのでしょうかね。

 

 

出土した甲冑の復元展示です。

 

甲には毛皮が貼られ、羽が装着されていますね。
カッコいい復元品です。

 

漆などの塗料をかけているのでしょうか?
こうした羽根飾りの甲もあるのですね。
勿論、一兵卒用の甲ではないでしょう。
幹部クラスの武装って、地域によって相違があるのでしょうな。
考えただけでも楽しくなってきます。

 

うわぁ、図録で見た副葬された矢束の再現です。
間近でみると、迫力がありましたよ。

 

左側では矢束を篦(の:軸の部分)を切り取って、他の副葬品も納められていた様子を再現しています。
こうした〝凝り様〟って素晴らしいですよね。
この矢束を見ることができただけで、大満足でしたよ。

 

「大仙陵」模型に向かっていると、「タケノコ」埴輪が展示されていました。
この辺りの説明板は全く見ていないので、どういった意図による展示はまた今度訪れた時にしっかり確認してみますね。

 

 

建物の構造で展示を見ながら、緩やかな下り道を通って「大仙陵」模型に近付いていく様になっています。

「大仙陵」模型を横から観ています。
ちょいとした丘から臨んでいる感じです。

 

視点を高くしてみました。
地形を考慮すれば、実際にこの様子をみることができるかは判りませんが、築造当時にこれを観たら感動してしまいます。

 

 

「大仙陵」模型に近付いて、廻りながら観ていきます。

いやぁ、美しいですなぁ。

 

 

円い陪冢の再現です。
埴輪が整然と並べられています。
凄く小さいんですがね。

 

 

ほら、とっても緻密に造られています。
こうした拘りの造形に触れる(接する)と嬉しくなります。

 

これまた凄く小さいのですが、人間が並んでいます。
何らかの儀式がおこなわれている様子ですね。

 

 

陪冢としての前方後円墳や帆立貝形古墳が再現されています。
周濠もしっかりとつくり込まれています。
前方後円墳は両側に大きさの隔たりはありますが、「造り出し」を備えています。
何と素晴らしい模型なのでしょう。

 

 

高床の建造物が再現されている、特別エリアですね。

 

 

こちらも高床の建造物です。
濠に囲まれ、複数の見張り台が備えられています。
右側には整然と高床倉庫が並んでいます。
大きな高床の建造物は柵で囲まれ、手前では服装の異なる人びとが並んでいる様子が再現されています。
高床の建造物には〝朱い球体〟が掲げられていますから神殿なのでしょう。

 

 

ちょいと引いてみますと、濠を隔てた右側にも高床の建造物群が再現されています。
建造物の外観から総柱建物であることが判ります。
単純な高床倉庫ではありませんので、様々な物資等が保管されていたことでしょう。

濠には船が浮かべられ、人や物資が往来していたことを表現していますね。

 

 

また「大仙陵」模型に注目していきます。
三段で構成される墳丘、三重の周濠再現は本物に準拠しています。
葺石が敷き詰められている築造当初の姿、美し~いですね。
中国大陸や朝鮮半島から来た外交使節たちは船上から、〝天照大神の恵み〟(日光)を受けて白銀に輝く「大仙陵」の神々しい姿を目にしたことでしょう。

 

向こう側には、先に観た甲冑や矢束の展示が見えます。
廻りながら展示を鑑賞し、「大仙陵」模型に辿り着くことになっているのです。
楽し~いっ!

 

 

前方部周辺の陪冢の様子です。
前方後方墳が再現されているところが嬉しいですね。

 

 

庶民集落でしょうか。
環濠が施されているところも丁寧に再現されています。
「大仙陵」模型は、大仙陵古墳と陪冢だけでなく、古墳時代の人びとの営みまでを見事なまでに表現している素晴らしい造形でした。

 

後ろ髪を引かれる思いで「大仙陵」模型をあとにすると

古墳時代のお馬さんが出迎えてくれます。
西洋馬と比べると背が低いですが、古墳時代当時の人間は現在よりも身長が低かったので丁度良いのです。

 

古墳時代のお馬さんの骨格です。
良好な状態で発見されました。
丁寧に埋葬されたことが推測できますね。

 

他にも興味深い展示があり、たくさん画像を撮りました
・・・が、今回はこのくらいにしておきます。

施設や展示は、とても興味深いものでした。
ひとつ残念なことは「売店」です。
受付の周辺に図録やグッズを販売するコーナーはありました。
図録は売れてしまうので、在庫図録の種類について意見はありません。
吟味しながら何冊も購入しましたので。
それに対し、グッズの種類が・・・ね。
特別展示がおこなわれた際に〝力の入ったグッズ〟が並ぶ売店を東京の博物館で何度も目にしているので期待し過ぎているのかもしれませんが。
聞き入れられるか否かは別に、意見しておきましょうかね。

摂津国・河内国にはまた遊びにいきますのでね、タイミングを見計らって「大阪府立近つ飛鳥博物館」を訪れますよ。

2023年10月16日