絶版「梅鉢紋鍔」。

 模造刀エンターテイメント部門「居合刀紹介 絶版・梅鉢紋鍔 天正拵」を掲載しました。

柄糸や鞘塗り、鞘を払えば刃文・刀身など、居合刀の個性を際立たせる要素は多種多様であり、特注をすれば理論上、ほぼ無限の組み合わせが可能になります。今回紹介の居合刀は奈良東大寺南大門前の「鹿屋」様で〝鍔に惹かれて〟購入した一振です。梅鉢紋が10個施され、うち5つが銀色の金属を埋め、残りの5つは透かしのままとなっています。気に入ったデザインでしたので、特注を依頼する際にこの鍔を指定したところ、〝造っていた職人さんが亡くなったので、もうこの鍔は造れない〟とのことでした。事実その後、いろいろ捜索してしましたがなかなか見つからず、執念で発見しましたが鍔単体で25,000円程の価格でした。この居合刀自体は当家においては数少ない細身・軽量の一振ですが、紺色の柄糸を柄頭に掛ける天正拵に溜塗りの鞘というスタイリッシュな上、この梅鉢紋鍔が装着されていていることから気に入っている打刀です。天正拵の柄巻方法を調べて、いずれは革巻に替えてしまおうと考えています。

2020年08月03日