仏頭(イSムTanaCOCORO 1st.Ver. 廃盤)その弐

株式会社MORITA様からVIP会員対象「Garage Sale」(ガレージセール)のお知らせハガキが届きました。
ガレージセールの期間は、2024(令和6)年5月28日(火)~6月9日(日)でした。
公式HPとハガキに掲載されている限られてた情報のみで、具体的・詳細な情報は発表されませんでした。
ブランド・マネージャー様のご指示により、いつもお世話になっているスタッフ様も
 「お教えできないんですよ・・・」
と徹底した箝口令が敷かれていましたよ。

こうなったら致し方ありませんよね。
表参道店まで出向く以外に方法はございません。
仕事を休んで、表参道店を訪れてきましたよ。

表参道店1階の仏像ワールドギャラリーに、並んでいましたよ。
色んな仏たちがね。

その中で、連れて帰ってきたのがコ・チ・ラ。

購入する際に、スタッフさまから
 「台座に不備がありますので」
とご説明をいただきましたが、全く気になりませんでしたよ。

えっ?
何を連れて帰ってきたのか、判らないと・・・。
この四角い台座といったら廃盤となってしまった

TanaCOCORO「仏頭」の旧版にござるよ。
既に「河越御所」の一員となっている「仏頭」旧版は、右頬に仏の顔が見える
  「仏頭の頬に仏頭」
という怪奇現象(笑)が印象的なものでした。

今回、「河越御所」に連れ帰ってきたTanaCOCORO「仏頭」旧版は、鼻・右頬を中心に〝焼けた〟感が強調されている塗りになっていました。

ちょいと、表情に寄ってみましょうか。

うおっ!
又しても・・・右頬に・・・顔が浮き出ている~っ!

まぁ、この件につきましては、後ほどしっかりと観察していきますね。

360度グルッと、まわってもらいました。

姿形は、変わりませんね。

 

全体の色合いは黒灰色って感じ。
顔の大部分は、熱によって表面が溶け始めている様子が表現されています。
鼻筋と右頬には〝焼けた〟ことを物語る如く茶色の彩色が施されていますね。

目には〝クリア〟が注されている差麻です。

この目の表現は〝個体差〟が大きく出るところでしょう。
別機会に、既に「河越御所」に居るもう1体の「仏頭」と比較してみますね。

 

それにしても

眉から華筋にかけてのラインが美しゆうございます。

建物が焼失していく中、頭部が落下して左顳顬に衝撃痕ができ、頭頂~後頭部にかけて大破していますから落下した様子が推測できます。
致し方の無いことですが、落下時に顔面に深刻な衝撃痕ができなかったのが不幸中の幸いでした。
身体や頭部が損なわれていても国宝に指定されていますからね。
仏頭の辿った数奇な運命を、このTanaCOCORO「仏頭」からも感じ取ることができるのんです。

頭部・斜め前方から観ています。

顔面と頭髪部分の境界線、とてもキレイに残っています。
若干、仏頭の左側が狭くなっているのは落下時に衝撃を受けたことによります。
前方の肉髻が良好に遺っていることで、ヒビ割れが生じていたことも判明します。
そうした仏頭の現状を、TanaCOCORO「仏頭」は再現しているのです。
何と素晴らしく、素敵なことなのでしょう。

因みに、本物は左の眉尻あたりに大きな傷(+修理跡)がありますが、TanaCOCORO「仏頭」では再現されていません。
本物のコピーを造ることが主眼ではなく、現存の仏像を親しみ易く/美しくディフォルメしていますからね。

 

損傷している肉髻部分に注目してみましょう。

額にはひっかいた様な擦傷が再現されています。
白毫は失われていますね。
所々に見える穴は、熱を受けたて内側から噴出したガスによる気泡でしょうか?
本物はもっと細かいボコボコがありますが、最小源の再現になっています。

 

向かって左側にまわって観ています。。

あらっ、キレイな華筋だこと。
右頬に大きく変色した箇所があります。
熱で胴が融解しかけているブツブツが表現されています。
この個体は、四角く黒塗りがなされています。
ここも個体差が大きいところでしょう。

 

右頬に寄って観ます。

本物は、右目まわりの表面が比較的整っています。
錆の様な焼けた色が彼方此方に見えます。
しかしTanaCOCORO「仏頭」では錆の様な茶色は、部分的にのみ用いられています。

鼻筋と共に右頬に茶色が注されています。
この黒味の強い個体では、茶色が際立っています。

 

右から横顔を観ています。

幸運にも形が遺っている右の耳朶。
耳穴のところに茶色が注されています。
これも個体の〝個性〟になっていますよ。

 

顔・下の部分に寄っていきます。

キレイな三角状の鼻ですね。
唇にクリアが塗られているのでしょうか、艶やかですね。

本物も、キレイな鼻筋と唇が良き状態で遺っています。
この部分が損なわれていないのは奇蹟ですよね。

 

反対側(左頬)にまわって観ます。

右頬ほどではありませんが、融解してブツブツしている状態が見事に再現されています。
本物の左頬は、案外スッキリしているのですがね。
地味ですが、頬のラインに沿って茶色が注されています。
左の耳朶が損傷していますが、本物準拠です。
左側から落下したことが判る痕跡ですね。

 

左・横顔の様子です。

よぉ~っく観察すると、彼方此方に茶色が注されています。
本物も錆の如く茶色になっている箇所が散見されますのでね。

 

もぉちょいと寄ってみます。

左耳の上、見ているだけでも痛々しさが伝わってくる衝撃痕があります。
こちらも本物準拠ですよ。

 

ほらっ、痛々しいっ。

頭部の空洞に熱気とガスが充満していたのでしょうか?
左耳の衝撃痕ができた瞬間、頭が破裂したのでしょうか?

 

左耳上の衝撃痕、恐らく角材の角っこに当たったのでしょうね。
本物準拠ですが、傷跡で〝衝撃が伝わってくる〟ってのは凄い造形表現力ですよ。

 

偶々ですが、光の当たり具合で衝撃痕と頭部の割れ目がキレイに見えています。
衝撃の凄さは変わりませんが、〝よくこのダメージだけで済んだなぁ〟と、ある意味感慨深さを得てしまいます。

 

後ろから観てみましょう。

見事なまでに、吹き飛んでいます。
落下した衝撃による破裂ですね。
本物の後ろって、どうなっているのでしょう・・・。
そうした疑問も、イSム様インテリア仏像であれば、こうして手元でくるくるまわして全方向から楽しむことができますからね。

 

頭部と首の繋ぎ目が、幸いにも遺っているのですね。
身体の上半身が頭を支えられなくなり、頭部が落下したと推測できます。
後述しますが、頭部・内側で溶けた銅が首元に溜まった様です。
結果として仏像の弱点である首の細さ(頭部の重量を支えることができない)が補強されてしまった訳です。
こうした現状に則った仏像フィギュア(インテリア仏像)を観察することで、歴史に想いを馳せることができます。
素敵な遊びにございますよ。

 

視点を、頭頂部から内側を見る様に変えています。

左耳の上に衝撃痕がありましたね。
この衝撃により、前頭部の左側が前の方へ拉(ひしゃ)げています。
この角度で観ると、前方から見た時に目立っていたヒビ割れは、左耳の上に衝撃が加わって頭部が破裂した祭にできたものと推測できます。

 

空洞になっている頭部の内側を観察するため、仏頭にはうつ伏せになってもらいました。

顔は下を向いています。
鼻立ちが痛まない様に

プチプチ(緩衝材)を敷いております。

 

本物を、この様に転がすことなぞできませんからね。

 

でも、仏像レプリカであれば

 

購入したものであれば、如何様にもすることができます。

 

当初、このTanaCOCORO「仏頭」は、表参道店から連れ帰ったら金色を注して改造(リペイント)しようと考えていたのです。
併し乍ら連れ帰って開封し、観察してみると「際立った個性」が強うございました。
その為、改造案は廃しました。

未だ並べて比べることはしておりませんが、
 既に「河越御所」に居るTanaCOCORO「仏頭」旧版
 ガレージセールで連れ帰ったTanaCOCORO「仏頭」旧版
の外観が明らかに異なっていることが判明しています。
そのうち、特別企画で「仏頭」旧版の個体差比較をしてみましょうかね。

 

最後に、ガレージセールで連れ帰ったTanaCOCORO「仏頭」の全体像を、視点を変えながら愛でていきます。

左耳の上に衝撃が加わったことで変形していることが判りますね。

 

正面から観ると・・・「顔」が見えています

 

ちょいと斜めから観ていますが、やはり「顔」が見えています
茶色の面長な「顔」です
本に怪奇現象ですわ。

 

この角度だと、「顔」は表情が判らなくなってしまいます。

 

茶色い骸骨の様にも感じますが、ハッキリとはしませんね。

 

奇しくも「河越御所」に居る2体のTanaCOCORO「仏頭」の右頬には「顔」が見えています。
他のご家庭に居るTanaCOCORO「仏頭」の右頬は、どうなっているのでしょうかね?

 

 

 

 

 

 

 

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