山城国六孫王神社(京都府)

コロナ禍の状況下にあって、早期の〝駆け足初詣〟をしてきました。
JR京都駅八条口から西(右手側)、新幹線高架沿いを真っ直ぐ15分程度歩みを進めると、右手側に下の様な「六孫王神社」入口が見えてきます。

 

六孫王神社
〒601-8471
京都府京都市南区 壬生通八条角

祭神
・六孫王大神(ろくそんのおうおおかみ)
・天照皇大御神(あまてらすすめおおみかみ)
・八幡大神(はちまんおおかみ)

「六孫王大神」とは、清和源氏の始祖である経基王(源経基)のことです。
経基は、清和天皇の6男・貞純親王の子として生まれ、〝天皇の6男の子〟で〝天皇の孫〟ということから「六孫王」という愛称で呼ばれていたそうです。

経基は現在の社地に居を構え、付近を開拓したそうです。経基邸は「西八条亭」と呼ばれ、源家累代の敷地とされたといいます。

961(応和元)年、経基は臨終に際し「霊魂は滅するとも龍となってこの西八条の池に住んで子孫の繁栄を祈るゆえこの地に葬れ」と遺言したといいます。
嫡子・源満仲は963(応和3)年、遺言にしたがって経基の遺骸を埋葬し、その前に社殿を造営したのが六孫王神社の始まりだといわれています。

 

先に見た入口の右手側に「一の鳥居」があります。

右側には六孫王会館が建てられています。
一の鳥居をくぐって進むと・・・

 

・・・二の鳥居があります。

 

二の鳥居の先には灯籠が並んでいます。

『拾遺和歌集』に収録されている経基の和歌2首の碑があります。

『拾遺和歌集』巻第十一
(題しらす)
「 哀れとも 君だに言はば 恋ひわびて 死なむ命も 惜しからなくに 」

『拾遺和歌集』巻第十四
(とほき所に思ふ人をおき侍りて)
「 雲井なる 人を遥に 思ふには わか心さへ そらにこそなれ 」

2首とも〝恋の歌〟であり、この歌に因んで六孫王神社は縁結びの聖地ともされているそうです。

 

 

二の鳥居をくぐり抜けて進むと石造りの太鼓橋が架けられています。
手前には冬だったので花はありませんでしたが、淡き黄緑色の八重の花を咲かせる「御衣黄桜」が見えています。

 

「神龍池」に架けられている石造りの太鼓橋は、安心してください。渡ることができます。
遺言通りであれば、経基はここに龍(神)としてここに居り、清和源氏の子孫・関係者を守ってくれているのでしょう。
池には神の使いとしての鯉が生息しており、〝鯉が恋に通ずる〟ということで縁結びの利益があり、太鼓橋は〝恋の架け橋〟と認識されているようです。

 

こちらが入母屋造の屋根の前後に唐破風をつけた四脚門の唐門です。
門の奥に見えるのが入母屋造の拝殿、その更に奥が切妻造の本殿です。いずれの建物も、1701(元禄14)年に江戸幕府5代将軍・徳川綱吉の政権によって再建されたものです。
参拝客が観ることはできませんが、本殿の背後に経基の遺骸を埋葬した「神廟」があり、それは石造りの基壇だけの墓だといいます。

 

唐門・右手脇に白い「神馬」が1頭、控えています。
〝武芸の神〟(八幡大神)を祀っている社ですから、馬が居て当然なのです。
かなり以前の話ですが石清水八幡宮を参拝した際、神社の方が境内で白馬を牽いているところに遭遇した経験があり、八幡神を祀るところで馬に逢うのは吉祥ととらえています(生き物・置き物ということは気にしません)。
何度も参拝しているのに〝忘れていた〟お馬さんですが、大丈夫。武芸を嗜む者にとってお馬さんは大事な動物ですから、精神的に大切に思っています。

 

売店(授与所)に立ち寄って朱印をお願いし、その間に購入するグッズを考えていました。
あまり普通の「守り」には関心を示さないので少々勘案し、初詣ということを重視して干支の土鈴を購入しました。
朱印をいただいた後「こちらの丑を1頭、お願い致します」と頼んだところ、「ハイ、ちょっとお待ちくださいね」と奥の方から連れてきてくださいました。

馬に逢って、丑を連れて帰りました。
これで年末に六孫王神社に立ち寄り、その年の干支の土鈴を連れて帰るというミッションが始まってしまいました。

 

さて、ここ2~3年のうちですが、社寺を参詣した折りに朱印をもらうことを始めました。
六孫王神社でも朱印をもらいました。そこで気付いたことがあります。

こちらが今回(2020・令和二年十二月)頂戴した朱印(部分)です。

 

 

以前(2018・平成三十年三月)訪れた際にいただいた朱印(部分)では・・・

〝桜の花弁〟を付けていただきました。
季節限定/数量限定なのか、たまたま付けていただいたのかは不明です。
別の機会で参拝した際、売店(授与所)が無人で、朱印どころか他のグッズ購入もできなかったことがありました。ですから何とも言えないところです。
また春に平安京を訪れた際、六孫王神社に立ち寄って確認したいと考えています。

 

 

 

 

 

 

 

 

当サイト内のすべてのコンテンツについて、その全部または一部を許可なく複製・転載・商業利用することを禁じます。

All contents copyright (C)2020-2024 KAWAGOE Imperial Palace Entertainment Institute / allrights reserved