みかえり阿弥陀ゴールド仕様(イSム「掌」特別彩色仕様・限定版)

今回は、先日紹介したイSム様「みかえり阿弥陀」の特別彩色仕様・限定版のお話です。
通常版「みかえり阿弥陀」が発売されたのが2013(平成25)年12月でした。ゴールド仕様の発売は、あまり大々的な宣伝がなされた訳ではなく、特設ページにパスワードを入力しての注文という手順だったと記憶しています。現在はその特設ページの情報がありませんので、イSム様公式HP「取扱い終了商品」に掲載されている写真・情報でしか確認することができません。

モデルとなっているのは京都東山の禅林寺本尊、重要文化財の木造・阿弥陀如来立像です。
「みかえり阿弥陀」の通称どおり、阿弥陀如来像の頭部が左に向けられた特色ある姿の造形です。

禅林寺の正式名称は「衆生来迎山 無量寿院 禅林寺」といいます。
しかし「永観堂」という通称が一般的に用いられており、「禅林寺」では話が通らないこともあるそうです。

「永観」は、寺名では「えいかん」、個人を指す称では「ようかん」と区別されています。

 

ゴールドを際立たせるために背景を黒くし、360度転回させてみます。

通常版よりも煌びやかな印象になっています。
造形は通常版と同じもので、彩色だけが異なる商品でした。

 

常版と同様に、TanaCOCOROシリーズであるにも関わらず光背の緻密さが想像を絶するものとなっています。
光背を付けていると、顔の向きによりますが正中線が左側(向かって右側)に寄っていることが判ります。

 

光背を外して観ていきます。
まず身体の正面から見た画像です。
右耳の耳朶環状、頭頂部の肉髻、頭部の螺髪は通常版とまったく同じです。
全てが金色で塗られています。造像時には、この様な煌びやかな姿だったのでしょう。

 

〝見返った〟状態の表情です。
現在の我々は金箔が剥落した状態を知っているので、少々ギラギラした感じに違和感を持ってしまいますが、こうして「ゴールド仕様」が制作されると〝在りし日の姿〟に想像を馳せる楽しみが増します。

 

眉間中央の突起が「白毫」(びゃくごう)と称される右巻き螺旋状の白く長い毛で、伸ばすと1丈5尺(約4.5m)もあるといわれています。

本物が頭部の右側を若干大きめに、それに対して左側を小さめにしてバランスを整える工夫がなされているそうですが、イSム「みかえり阿弥陀ゴールド仕様」もその顔のバランス比をしっかりと再現されているのが判ります。

 

1082(永保2)年2月25日早朝、永観(ようかん)が勤行をしていたところ、阿弥陀如来が壇上から降りて永観とともに行道を始めたといいます。
驚きの余りに行道を躊躇してしまった永観に対し、阿弥陀如来が振り返って「永観遅し」と発言をした時、まさに永観はこの阿弥陀の眼差しを受け止めたたことでしょう。

 

普通だと光背があるために見えない、左側頭部の様子です。

 

ちょいとピントがぼけてしまいましたが、後頭部の様子です。
全てが金色なので〝眩しい螺髪〟になっています。

 

顔の表情が見えるところから観ています。
光背の前への反りが、本物よりも若干強めになっています。
全身ゴールドということで〝ポッチャリお腹〟であることに気付きました。お茶目っ。

 

光背を装着して、上半身・正面から見た画像です。
通常版でも感じた繊細な光背の造りと、金の彩色が相俟って、小振りなTanaCOCOROシリーズであることを忘れてしまいそうな神々しさを醸し出しています。

 

左手では親指・人差し指で輪を象って「上品」(じょうぼん)をなしています。

 

「上品下生印」(じょうぼんげしょういん)は特に「来迎印」(らいごういん)と呼ばれています。阿弥陀如来が西方極楽浄土から迎えに来る時の印相です。

 

動きの少ない裳(も)ですが、全てが金色で彩られているので華やかさが際立ってしまっています。それでも、しっかりと衣の襞が柔らかな曲線を描いています。

 

台座の様子です。金色に塗られているからこそ、光が入り込んで細やかな造形が見易くなっています。

 

光背を外した後方の全体像です。
衣・条帛・裳の襞ですが、多過ぎず・少な過ぎずの絶妙な数・間隔でバランスがとれています。
制作に当たった仏師のセンス(および技術)ですが、ゴールド仕様が出されたからこそ気が付く視点です。

 

取り外し可能な光背の表裏の様子です。

 

化仏や飛天、水煙の再現は通常版と同様に、TanaCOCOROサイズであることを忘れさせてくれる程の緻密な再現になっています。

 

通常版で偶々撮れた〝白毫が煌めいている様に見える〟画像の再現を狙ってみました・・・が、意図すると思い通りにはなりませんでした。残念。

 

下から見上げる様にして見た画像です。
陰影もあり、TanaCOCOROサイズを感じさせない大きく見える画になったと思います。

 

何でもかんでもゴールド仕様で発売されるのは適いませんが、ものによってはゴールド仕様(もしくはシルバー仕様)をポリストーンで制作していただければ嬉しいですね。
ブロンズだと高価になってしまうので、それはご勘弁願います。

ちなみに「ゴールド仕様」は、日本国内よりも海外での人気が高かったそうです。

 

 

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