山城国浄瑠璃寺(京都府) その参 ‐参道~三重塔‐

ここ最近、いつも年末(冬の季節)に参詣していたので、季節を変えて行ってきましたよ。
摂関政治の時代に〝現世と来世の境界〟を体現した浄瑠璃寺へ。
しかも門前の土産物屋「わらじや」様が営業されている時間を狙っての訪問でした。

岩船寺では他の観光客の姿がありましたが、浄瑠璃寺では他の方々はおられずに〝独占状態〟を堪能できましたよ。偶然ですが有り難い賜り物でした。

駐車場に停車して、参道に向かうと

うおぉっ~!「わらじや」(土産物屋)が営業しているっ!

角度を変えて、浄瑠璃寺門前で営業中の「わらじや」の様子。
ふざけていませんよ、ホントに感激しています。

まずは「わらじや」様の前を素通りし、参道に向かいます。

うぁっ!冬より〝緑がこんもりしている〟。
季節柄、当たり前ですがね。
こうして季節を変えて、寺社仏閣の表情の変化を愛でる遊びはたまりませんな。

空を見上げると雲がありますが、雨を降らせる様な心配は無用です。
だって法隆寺を参詣した時、想像以上の酷暑であったため「これぢゃぁ天照大神の恵みがキツ過ぎて、いろいろとまわるのを挫折してしまう」とクレームではなく、愛情を込めて〝お願い〟をしたところ、翌日から大和国遠征が終了するまで丁度良い感じになりました(笑)。

参道を進んで行きます。
緑色の〝生命力〟がこれでもかってくらい、存在を主張しています。
この中を歩んでいきましたからね、元気をもらった感じです。

緑色が盛んな参道だと、距離が長く感じてしまいました。
「山門、(緑で)埋まってるんぢゃね?」

緑色の中に赤味が混じっています。
鮮やかというよりも、落ち着いた深い赤ですね。こうした自然に生じたコントラストも参詣を喜んでくれている阿弥陀如来&薬師如来からのメッセージでしょうな。
そう思っています。

見え難いのですがね
「名勝及史跡 浄瑠璃寺境内」
と彫られています。
古くみえますけれどね、「名勝及史跡」という表現から近代以降のものですよ。

山門に向かっているのですが、ドンドン緑が深くなっている・・・。
境内が草木の緑で埋まってしまっているのではないか?と深刻に心配してしまいました。
〝ジャングル化した浄瑠璃寺〟を勝手に想像してしまいました。

地上ばかり見ていると緑ばっかりなので、空を見上げたところです。
結構、雲が多い状態ですよね。画像で見た感じはそうですが、実際は〝天照大神が雲の合間から程善き恵みを注いでくれている〟という感触。
夏だから暑いのですが不快なものではなく、嬉しくなる様な〝温もり〟をいただいておりましたよ。

 

山門の前に到着です。
参道から見えていた〝緑に埋もれた感〟が全くありませんね。
浄瑠璃寺の関係者様の行き届いたお気持ちが、この山門周辺に現れていますね。

真言律宗 小田原山 浄瑠璃寺

〒619-1135
 京都府木津川市加茂町西小札場40

 

コロナ禍が蔓延して久しくなりましたが、その対処が門扉に示されています。
そもそも寺院で騒ぐのは修学旅行生ぐらいなもんですからね。
平安貴族の〝極楽浄土に対する憧憬の念〟を体感できる、有り難く貴重な浄瑠璃寺の境内に身を委ねていきましょうか。

「仏さまの浄域です。心静かにお参り下さい。」
はい、承りましたよ。

 

鐘楼は葉っぱの色は違えども、いつもこんな感じ(イメージ)です。

左手側を見ると・・・三重塔が緑に埋まっている。
ホント、〝ジャングル化〟が心配になってしまいました。

実際は、彼方此方と余所見をしながら歩みを進めていくのですが、今回は三重塔に集中した記事にしています。

宝池を背に、階段下から国宝「三重塔」を見上げています。
やっぱり草木の緑に侵食されているかの様・・・。

でも、階段を一段一段上っていくと、草木が除けて三重塔の姿が顕わになっていきます。

階段ひとつの高低差であっても、三重塔の表情が違って見えます。

階段を上りきって、全体が見える距離を保ちながら三重塔を見上げています。
美しい姿ですなぁ。

正面から三重塔に近寄り、見上げています。
塗り直されていますが、朱と白とちょっとした金色の配色が素晴らしいですね。
朱塗りは〝魔除け〟という呪い(まじない)的な意味もありますが、現実的に虫を寄せ付けないとか腐食防止の効果があるのです。

正面ちょい左斜めから初層を見ています。
近付いて見ると朱塗りも少々くすんでいるのが判ります。

この扉の向こう側には重要文化財の秘仏「薬師如来像」が御座しますの。
ホンマもんの写真は掲載できませんのでね、2021(令和3)年12月22日に「イSム」様より発売された浄瑠璃寺モデル「薬師如来坐像」をもとに、塔内を想像します。

限定100体ということですが、まだ在庫ありの様です。
現在の浄瑠璃寺〝東の本尊〟をモデルとした像です。
本物は現在三重塔に安置されていますが、こちらが浄瑠璃寺草創時の本尊と考えられているそうです。

 

先ほど立っていた場所から塔を見上げています。
平安京から移築されたといいますが、よくこの令和の世まで伝わりましたの。
これも先達の尽力のお陰にございます。感謝感謝。

三重塔の左手側にまわって見ました。

見上げます。緑色ですが楓の葉と三重塔の朱色って相性抜群ですね。

そのまま三重塔をまわって見上げています。

三重塔を左斜め後方から見ています。

視線を下ろすと、向こう側に「本堂」の姿が。
あまり意識して撮ったものではなく、帰還して画像を整理していて発見しましたの。

 

三重塔・初層の背面です。
〝景観を損ねる〟と思ってはなりませぬ。万が一に備えて消化器が配置されていますね。

上から垂れているのは「避雷針」です、
落雷があても電気を流すことによって火災発生を防ぐ機能があります。
どこの寺院でも、高層建築「塔」にはこうした防災施設を備えているのです。
だいたい裏っかわにあることが一般的です。

消化器が置かれているあたりから見上げています。
いやぁ、美しいですなぁ。

まわりこんで、三重塔の右手側にきました。

ここから見上げています。

ちょっと正面の方に向かって見上げました。

今回は、三重塔をまわりながら見上げてみました。
次回は如何様にして「三重塔」を愛でましょうかね。楽しみながら考えておきます。

 

「三重塔」初層の正面に戻ってきました。
説明書きがありますね。

 

 

 

西の極楽浄土を具現化した「本堂」から、「三重塔」を望んでいます。
夏の「三重塔」って、緑の中に聳えていて美しいですなぁ。

 

「本堂」前の石灯籠の横っちょから、「三重塔」をズームしてみました。
暑い夏でしたが、緑とばかり思っていた葉のなかにも黄色くなったり、赤みがかったりしているところがありますね。
これが紅葉の時期だと、さぞや雰囲気も変わることでしょう。そして美しいことでしょう。

 

池に張り出している「中島」を入れて撮ったのですが、相輪頂上の装飾が切れてしまいました。次回の参詣時、この挽回を期します。

浄瑠璃寺の「此岸」(しがん)、「三重塔」を集中的に愛でてみました。
次回は「彼岸」(ひがん)、「本堂」を集中的に愛でた記事を予定しています。

 

 

 

 

 

 

 

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