「イSム」様TanaCOCORO「伐折羅~魄~」の購入オーディションから一箇月程が経過してしまいました。
諸事取り組まねば・・・と考えていながら、コソ泥「征伐」(旧・詐欺「征伐」)に時間を費やしてしまい〝楽しい更新〟が滞っていたのです。
年も改まりましたのでね、娯楽を追究する本来の「遊び」に邁進していきますよ。
さて、前の更新(前回という意味ではありません)では既に販売終了品となってしまった大和国興福寺東金堂モデル「伐折羅」の様子を観察しました。
TanaCOCOROサイズとして、小っちゃくなった「伐折羅~魄~」ですが、購入オーディションでも体感した様に、全く像が持つ迫力が損なわれていません。

Standardサイズと全く遜色ない迫力です。
グルっと回してみます。

この画像くるっと丸めたら、真ん中に居ると剣でグッチャグチャにされちゃいますね。
小っさいのに、この〝忿怒相〟ですよ。

三鈷剣の切っ先がこちらを向いているので、殺気が伝わってきます。
ちょいとだけ引いて観ているのですが、

殺気が損なわれることはありませなんだ。
背景が暗いこともあり、緊張感も増した画像になっています。
右側に回り込んで観ています。

今将に三鈷剣が捉えた獲物を突き刺さんとする瞬間ですね。
これ、TanaCOCOROサイズ「伐折羅~魄~」が持つ威力ですよ。

ちょいと見上げているのですが、動き出す瞬間の躍動感が伝わってきます。
憤怒の表情と、上半身・右腕の緊迫感に満ちた姿。

・・・こりゃぁ、一般家庭の飾り物としては刺激が強過ぎますな。
実際に「コワい」という声もあります。
だってね、〝魔を仕留める〟瞬間をとらえていますからね。
反対側(左側)に回り込みます。

こちら側からだと、〝今将に攻撃せん〟という気迫が・・・

和らいでいる訳ではありませんね。
右側から見た姿が鬼気迫る印象ですね。
右手で持つ三鈷剣に注目してみましょう。

逆手で握っていますからね。
刺突する気、満々ですよ。

この逆手の握り、将に殺意の現れですよ。
しかも〝強い殺意〟・・・・
敢えて入れていなかったのですが、

三鈷剣の切っ先と、この伐折羅の目付きを見たら・・・
そりゃ、誰しもが怖がりますわな。
実際、この画像って〝破魔〟もしくは〝摩滅〟の威力があるのぢゃないでしょうかねぇ。
下手な守り/札よりかも強力ですよ(笑)。
興福寺東金堂モデル「伐折羅」は、この視点からの姿が素敵です。

ちょいと見上げる様にすると・・・

殺気が割り増ししますぞ(笑)。
今度は左手に注目していきますね。
三鈷剣の存在が目立たぬ様に撮りましたよ。

真っ直ぐ伸びた左腕は掌(てのひら)を開き、魔物を押さえ込んでいます。
購入オーディションの時、注目した点のひとつが、この左腕(そして胸にかけて)の様子でした。

拡大して観ます。
甲と着衣に、赤味がかった彩色がなされています。
甲の縁取りには金色が注されています。

〝赤味の強さ〟に着目し、赤味が目立っていた個体を連れ帰ってきたのです。
勿論、経年による褪色の具合を再現しているという点に注目してですよ。

魔を押さえ込む左腕(左手)、止まっている様に見えますが、重なる袖口に膨らみがあることで左手の力の込め具合が表現されています。
固定されている腹甲から、大きく腹部がはみ出る程に身体を捻っています。
こうした意匠で、身体の躍動感が強調されているのですね。

こうして観ると、忿怒相と右手の三鈷剣は仕留めようとする魔物に向けられ、右手では別の獲物を制している状態だといえますね。
斜め左後ろから観ています。

身体のライン(肉感)が表現されていますね。
鎧は革製のパーツを重ね/組み合わせている中華風の様です。
東大寺戒壇院の四天王や、新薬師寺の十二神将の武装に共通点を見出すことができます。
まぁ、参考にしたのでしょうけれどね。
三鈷剣に上半身の力を結集させている様子が伝わってきます。
真後ろから背中を観ています。

像を観察していると〝美しさ〟は感じますが、実際にこの態勢をとるのは難しいことに気付きます。
だって、ほらっ。

真似するの、難しいんですよ(笑)。
これでは、三鈷剣で魔物を仕留めることができなくなります。
あっ、でもケチを付けているのではありません。
前方から鑑賞すれば、極めて優れて美しい造形ですからね。
腰元を観ていきましょう。
甲が重ねられていますが、装飾性を意識していますね。

本物の該当場所を観察することは出来かねますが、「イSム」様には〝本物準拠の拘り〟がありますからね。
〝木目〟が表現されていることにも注目せねばなりません。
些細と片付けてはなりませんよ。
こうした細やかな意匠に気付くと、「イSム」仏像の奥深さを楽しむことができるのですよ。

甲から垂れる裳の裾も、よく観ると木目が表現されています。
裳の棚引き具合で布の柔らかさを表現し、さらに木目で像の温かさも表現されています。
これ、ポリストーン製ですがな(笑)。
凄いですなぁ。
前方に廻ってみますね。

大腿部まで複数の甲が重ねられています。
裳や下袴も、まるで本当の布を纏っているかの如く巧妙に表現されています。
購入オーディションで連れ帰る決め手となったポイントのひとつ、大腿部を防御する重ねられた甲の汚し具合にご注目ください。

個体により、白っぽい汚しに差違が見られました。
こちらの個体は、白い汚しが顕著だったことが決め手となりましたね。
個体によっては、この白い汚しがほぼ無い状態もありましたので。

これまで観察してきた通り、伐折羅は重装備なのに・・・
足元だけ、何と草履っ!
これはコレで、当時は〝カッコいい〟と自信を持って造られたのでしょうがね。
折角なので、最後はStandardサイズとTanaCOCOROサイズを並べてみました。

まるで親子(父親・息子)みたいですね。
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