2021.9.23 乾闥婆は「切なさ」を感じさせる表情をしています。

2021.9.23 乾闥婆は「切なさ」を感じさせる表情をしています。
 仏像エンターテイメイント部門「乾闥婆(イSム「掌」 イSム10周年特別商品 限定200セット)」を掲載しました。

八部衆のうち、獅子冠(ししかん)を被(かぶ)った「乾闥婆」(けんだつば)のお話です。よく〝獅子冠〟と説明されていますが、よく観察してみると獅子の頭を象った「兜」ですね。横山光輝氏の名著『三国志』(漫画)に登場する武将たちが、動物(猛獣)の顔を象った兜を被っている描写を思い出しました。まさに、この乾闥婆の如く、動物(猛獣)が口を開けて、そこから顔だけが出ている様な構造の兜です。五部浄のところでも触れましたが、模様・彩色のデフォルメが視線を像の表情に集中させてくれます。
香を食し、楽器で音色を奏でる音楽神でありながら、獅子の兜には凶暴な怪獣を退治した武将神の雄々しさが仮託されています。少年なのにねっ。