居合刀改造 蛭巻風太刀・手掻包永

これまで武装商店様で販売された蛭巻(風)太刀は、2005年11/19紹介の「蛭巻太刀」(臙脂色の蛭巻風)、2006年05/12紹介の「童子切安綱蛭巻太刀」(黒色の蛭巻風)、2007年12/01紹介の「鍛人製蛭巻大太刀三尺」(黒色の蛭巻風)の3例で、いずれも一品物、再販・復刻が無いということでした。彼らは何処かの御家庭で愛でられていることでしょう。

                                (画像は「武装商店」様HPより)

現在入手可能な蛭巻(風)太刀は、此方の全体に蛭巻風の螺旋彫りが刻まれた問屋企画品「手掻包永」のみとなっています。厳密に言うと黒呂塗が「手掻包永」で、黒の松皮塗りを施したものが「長宗我部元親 蛭巻刻鞘」(品薄)の2種類が入手可能です。

2016年11/9に紹介された際、丁度タイミングが合ったので「手掻包永」を購入しました。

                                (画像は「武装商店」様HPより)

 

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高級感を醸し出すため、黒色の鹿革太刀緒を代えていただき、更にこの太刀用に黒毛の尻鞘を付けてもらいました。普段はこの様な姿でおります。
尻鞘は鞘を雨露や暑気からまもるために鞘を覆う毛皮袋のこといい、本来は豹・虎・鹿・猪といった動物の毛皮を用いるのが通例です。しかし費用が高額になってしまうので、色々な模様や毛並みのフェイクファーを持ち込んだり、指定して製作していただいております。尻鞘一本を特注すると、美術刀一振り程度の費用がかかります。当家では太刀一腰につき尻鞘一本としております。

 

金具は揃いの太刀金具で、燻銀の毛彫り唐草模様が施されています。
柄には螺旋彫りが施されていますので、この造形を損なわぬ様に鍔寄りに目釘一体型の菊花図紋目貫が据えられています。

 

切羽は標準形態の銀色を装着しています。
鍔は、唐草模様を毛彫りした楕円型太刀鍔です(5/2紹介の改造・鵜の首半太刀でも使用されていました)。

 

鎬造り(樋無し)刀身、二尺三寸五分です。
樋が入っていないので、古い時代の〝本物の太刀の刀身〟に見えます。

 

鎺は銀無地、刃文は一見直刃ですが、よく観るとその中に細かい乱れ刃文が入れられています。

 

「太刀」とはいっても、一般的に流通しているものは「反り」が浅く、通常居合刀の刀身が太刀拵に入れられています。
下に示しました様に、上段二振りは鎬造りの刀身です。
三段目が5/12紹介の「上杉謙信太刀 小豆長光 ステンレス箔貼」で、樋が入っています。

一番下が、鎌倉「山海堂」様で扱っている、いわゆる〝鎌倉太刀〟の一振りです。
知っている限り、店頭に並んでいて何時でも手に取ることができる「反り柄」の太刀を販売しているのは山海堂様だけかと記憶しています(違っていたら申し訳ありません)。
刀身自体も少々反りが上の3振よりも強めの様に見えますが、柄の部分が特に強めのカーブを描いています。これは茎を短くして柄下地が反りを強めにしているためで、単純に考えると柄の強度が少々損なわれているとのこと。まぁ、実際に振り回したり、打ち付けたりすることはありませんので気にはなりませんが。
「反り柄」だけでなく、本価格的な「腰反り」の太刀が欲しいのであれば、特注をするしかありません。費用がとんでもなく恐ろしいものになるでしょうが。

 

今度は、手掻包永と5/27紹介の「武田信玄太刀 来国長」を並べた画像です。

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手掻包永は、2つの足金物の間を広くしているのがよく判っていただけるでしょう。
実際に太刀を佩く場合、両足間の幅が広いことで安定します。因みに武装商店様で販売される太刀は原則、両足間の幅をとったものになっています。

大鎧の草摺であれば気にならないかと思いますが、胴丸・腹巻・当世具足などの草摺が多くなったものだと腰元で左右に大きく振れてしまいます。
装飾品であれば狭くても構いませんが、実際に佩刀するのであれば足金物の幅が広いものを購入もしくは特注すると良いでしょう。

 

<img src=”手掻包永.jpg” alt=”手掻包永”/>

太刀の割に案外安価であるのは、柄巻と鞘の渡巻が無いからだといいます。
また、この安価な太刀は「仕様変更ができない」と聞きました。
この蛭巻(風)の太刀で、パーツ替えや色替えをしてみたいのですが、・・・・・難しいでしょう。

 

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