特別企画082 リアル仏像「広目天」StandardとイSム「広目天」Standardの比較

ここ最近、「広目天」Standard2体を別個で観察しました。

左:「株式会社MORITA」様本社で購入した「広目天」Standard
右:オークションで落札した「広目天」Standard

左の「広目天」が古い物だと思っていました。
だって「河越御所」が実際に「株式会社MORITA」様本社に迎えにいったんだもん。
ところがですね、この2体の区別をするために台座の裏を見たら・・・

オークションで入手した「広目天」が「リアル仏像」版で、「河越御所」が「株式会社MORITA」様本社で購入した「広目天」が「イSム」版だったことが明らかになりました。

つまり、オークションで入手した「広目天」が古く、「株式会社MORITA」様本社で購入した「広目天」が新しい物だったのです。

「河越御所」にとっては衝撃的な事実でした・・・がっ、
 リアル仏像「広目天」:古いロット
 イSム  「広目天」:新しいロット
ということが判明しましたので、そういった前庭で2体を比較していきますね。
因みに、個別の記事の標題は正しく変更しましたよ。



改めて、
 左:イSム「広目天」Standard(新しいロットです)。
 右:リアル仏像「広目天」Standard(古いロットです)。

個別の観察記事で、それぞれの特徴に注目しましたが〝ロット違い〟だったのであれば相違点が存在して当然です。

こうして並べているだけでも〝色合い〟が違うだけでなく、下半身を防御する下甲の裾の高さに違いがあるのが判ります。
鎧の各パーツの丈が微妙に違いますね。
・・・こんな感じで、相違点が彼方此方で発見されていくのです。



2体を斜め右前方から観ています。

頭髪、
リアル仏像「広目天」は頭頂部が黒く、頭髪全体に赤味が施されています。
「五山髻」(ござんけい)の窪みに紫っぽい茶色が黒色と共に注されています。
イSム「広目天」の頭髪は全体的に白っぽいですね。数カ所、茶色い汚れ?が注されていますね。

全体的に観ると、リアル仏像「広目天」の方が色合い的に来いですね。



2体を右・真横から観ています。

頭髪の色合い、明らかに違いますね。

右肩の獅噛(しかみ)、
リアル仏像「広目天」だと黒い下地に赤味が色濃く残っています。
イSム「広目天」は下地の黒色が目立たなく、赤味もだいぶ淡く塗られています。

臑甲の汚し、リアル仏像「広目天」の方が目立つようになっています。



2体を右・斜め後方から観ています。

頭髪は、リアル仏像「広目天」が赤味を帯びています。

首から肩を防御する「盆領」(ぼんりょう)の色、リアル仏像「広目天」は灰色っぽい彩色、イSム「広目天」は黒っぽい彩色になっています。
背中が似た様な色合いですから、「盆領」の彩色の違いが際立っています。

腰に巻き付ける「膝裙」(しつくん)の後ろ側、台形状に黒い彩色が施されています。
「膝裙」の下甲にあたる「吊腿」(ちょうたい)の彩色、両者で違いが見て取れますね。

「臑甲」の注し色も濃淡の違いがあります。



2体を真後ろから観ています。

上半身の造形・バランスは同じですが、色合いは明らかに違いますね。
下半身に視線を移すと、臀部から膝にかけての黒い彩色の形状が異なっています。
下地の漆塗りでしょうか?

左足の臑甲、濃淡の違いはありますが、筆の運び方が酷似していますね。



2体を斜め・左後方から観察しています。

獅噛(しかみ)の色合い、リアル仏像「広目天」の方が来い彩色になっています。

「膝裙」(しつくん)の後方中央部に見える下地の漆塗りを表現した黒い彩色、濃淡がありますね。
イSム「広目天」では、ほぼ真ん中に塑造の表面が出ている再現が見えます。

踏まれている「邪鬼」の頭髪、リアル仏像「広目天」の方が来い?暗い色?になっています。



2体を左・真横から観ています。

左肩の獅噛(しかみ)、リアル仏像「広目天」は下地の漆塗りを強く残しています。

踏まれている「邪鬼」の顔を含めた頭部の彩色に大きな違いがありますね。



2体を左・斜め前方から観ています。

胸甲に見える下地の漆塗りの様子、個体差がありますね。

腰に巻き付ける「膝裙」(しつくん)に見える漆塗の様子も同じ様ですが微妙に相違があります。

「邪鬼」の顔、リアル仏像「広目天」の方は赤味が強いですが、イSム「広目天」の方は黒っぽい/白っぽい色合いです。



せっかくなのでね、カッコいいってこともありますので、もうちょっと比較を続けます(笑)。

リアル仏像「広目天」が先に造られましたからね、こちらがお兄ちゃんです。
お兄ちゃんには、前の方に出てもらいました。

リアル仏像「広目天」は、赤い注し色が顕著です。
特に頭髪、獅噛、踏みつけている邪鬼の頭部などですね。

イSム「広目天」は、下地として塗られた黒漆が遺っている様子が濃く表現されています。

ロットは違いますが、腹甲や前垂れの「蔽膝」(へいきつ)の上部・中央〝点の打ち方〟を観ると、同じ職人さんの手による塗りの可能性があります。
こうして推測していると、凄く楽しいのです。



左側が弟(イSム「広目天」)、右側がお兄ちゃん(リアル仏像「広目天」)です。

似ている様で色合いが違う、似ているけれど発する独特のオーラが異なっています。
お兄ちゃん(リアル仏像「広目天」)が激しく強めな気を発しています。
弟(イSム「広目天」)は静かな、それでいて何をも貫く鋭い気を発しています。



真後ろから2体を観ると

背中に表現されている模様の残痕、これだけでは判りませんね。
「宝相華」(ほうそうげ)や「唐草」(からくさ)といった植物をイメージした文様、また緻密な幾何学文様で飾られていたことでしょう。
想像しても・・・残念ながら具体的なイメージが湧きません(笑)。

「細鱗甲」(さいりんこう)と称される小札を編み込んだ枠の中に、「対葉花文」(たいようかもん)という植物模様)」と、孔雀の羽根の模様」が交互に描かれていたという切があります。
お兄ちゃん(リアル仏像)も弟(イSム)にも、その痕跡は見えませんね。



この画像ですと

左肩の獅噛(しかみ)が赤い顔をしていたことが判りますね。
勿論、右肩の獅噛も同様に赤色だったことでしょう。

鎧は、恐らく金色でしょうね。

左腰に垂れている帯?天衣?
よく観ると、緑色の彩色が注されていますよ。
緑の彩色の残痕を意味しているのでしょうか?



これは、2体ともいい表情をしています。

偶々オークションで落札した「広目天」が、リアル仏像版であったことは運命的でしたよ。
まぁまぁな期間、販売されていましたが、なかなか中古市場には現れません。
出来映えが素晴らしいから、手放そうという気にはならんのでしょうな。



運命的に「河越御所」へ来てくれたことでね、

こうしてカッコいい画が撮れたのです。
こうして観ていると、お兄ちゃん(リアル仏像)の目付きがリアルです(笑)。
弟の目付きが、若干細くて鋭いですよね。



弟クン(イSム)を前に出しました。

光を浴びる弟クン(イSム)、蔭を纏うお兄ちゃん(リアル仏像)。
偶然撮れたのですが、2体の〝個性〟が際立って楽しいですね。



着用した鎧の様子を比較しています。

鎧を構成する各甲の形状や組み合わせ方は同じですが、彩色で雰囲気が変わります。
造形的には全く同じなのに、ですよ。

これが3体目、4体目・・・って並んだら、どうなることでしょうね?
「河越御所」は追い掛け・・・ませんよ(笑)。
キリがありませんからね。



鎧の下半身部分を観ています。

右腰から垂れる帯?天衣?のところに、やはり〝緑色〟が注されています。
本物にも、この根拠となる残痕があるのでしょうね?
何時か、確認してみますよ。



先に造られましたからね、お兄ちゃん(リアル仏像)の鎧

「膝裙」(しつくん)と「吊腿」(ちょうたい)、更に「蔽膝」(へいきつ)の丈がちょっとだけ短いのです。

こうして比較するから判明することですがね。
どちらが本物と近い状態なのでしょうね?



ねっ、お兄ちゃん(リアル仏像)の方、丈が短い。

踏みつけられた「邪鬼」造形は同じですが色塗りの状態でかなり雰囲気が変わっています。
まぁ、どちらにしろ微動だにできませんがね。



TanaCOCOROサイズの四天王よりも

大きいから、造形も緻密になっています。

ねぇ~っ、Standardサイズで東大寺戒壇院モデルの「多聞天」「持国天」「増長天」を欲しくなってきたでしょ(笑)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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