居合刀改造 「騎馬武者像」担ぎ大太刀

此方の改造は、武装商店・店主様との話の中で東京国立博物館『特別展 日本のかたな 鉄のわざと武のこころ』(1997)に掲載されている刀剣から、どれが居合刀で再現できるかという検討をしていたところ、店頭にあった「ジュラルミン三尺刀」を京都国立博物館所蔵の重要文化財「騎馬武者像」に見える担ぎ大太刀に改造してしまおうという流れになり、その相談をして、あとはお任せとしました。「武装商店」様HPの2013年9/2で紹介されています。

改造前のジュラルミン三尺刀の姿です。大改造で当初の面影が無くなってしまいます(画像は「武装商店」様HPより)。


〈 改造ポイント 〉
・普通の拵だったジュラルミン三尺刀をベースとし、絵画に描写されている大太刀のように改造してもらう。

・柄巻は牛革黒(表)に替える。
・絵画に見える大車輪鍔を可能な範囲で造ってもらう。
・あとはお任せ。

 

改造が済んだ「担ぎ大太刀」の全体像です(画像は「武装商店」様HPより)。この時は鞘を改造対象としていなかったので写真には映っていません。後日、改めて鞘塗りをお願いし、先に紹介した美術刀へし切りの金塗りと同じ鞘塗りを全体に施してもらいました。

 

<img src=”担ぎ大太刀.jpg” alt=”担ぎ大太刀”/>

左側が太刀掛に担ぎ大太刀を、抜き身を立て掛けたものです。
右側が担ぎ大太刀と普通サイズの居合刀(改造したフェイクファー柄下地・信長左文字)の比較です。三尺(だいたい90~105㎝)の大きさ・長さがお判りいただけるでしょう。

 

〈 お任せポイント 〉

絵画では馬の翻る鬣の陰に隠れて見えていませんが、柄頭の兜金は同時代の作例を考慮して推察による再現となっています。縁金具も通常より幅広の物を兜金と合わせて新造していただきました。

 

絵画の描写通り柄下地は黒鮫で、柄巻は黒い牛本革(表)に替えていただきました。

目貫は大きめの龍図に金鍍金をかけていただきました。目貫位置も中世前期あたりの太刀を意識して柄の中央あたりに据えられています。柄中央の膨らみが目貫の位置になります。

 

 

鍔は、絵画に見える車輪型をもとに職人さんの手による新規製作していただきました。
大太刀であることと、絵画の人物の顔をもとに極めて大型の鍔にしていただき、金鍍金を施しています。

 

時代を考慮して切羽を重ねることを再現していただきました。通常の切羽で太刀切羽を挟む二重切羽になっています(画像は「武装商店」様HPより)。これはカッコいいので、今後の特注でもお願いしようと考えています。

 

刃文は改造前と変わりありません。そもそも刃文を変えるのは不可能だそうです。
改造時、ジュラルミン刀身の反りを強くすることも可能だというお話をいただいたのですが、鞘に収まらなくなってしまうのでやめておきました。

 

特注は(経過報告を頼まなければ)納品されるまで仕上がりがわからないのですが、プロにお任せすると、素人では気づかない・想像できないことが、此方の改造の様に唯一無二な作品として再現していただけるので嬉しい限りです。

実際、納品時に諸所の説明をいただいているのですが、それを聞いていると、下手に素人が細々と指定するよりも「お任せします」と依頼して良かったといつも実感しています。これまで紹介してきた様にいつも最高の特注品・改造品を納めていただいています。色々特注・改造をお願いしたことで当方の嗜好を把握しているとのこと。ここまでを含めてまさに〝匠の技〟というべきで、そのため〝期待外れ〟ということは全く無いのです。

 

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