阿修羅(M-ARTS リアル仏像 精密現存復元仕様 褪色Ver. 150体限定品)

今回紹介するのは、阿修羅(M-ARTS リアル仏像 精密現存復元仕様 褪色Ver. 150体限定品)です。モデルとなっているのは国宝に指定されている阿修羅像で、以前紹介した「阿修羅(M-ARTS リアル仏像 精密現存復元仕様/茨木彰Ver. 何れも廃盤)」とサイズ・造形は同様の物です。

左側が「精密現存復元仕様」、右側が「精密現存復元仕様 褪色Ver.」の顔です。

当時は市販「精密現存復元仕様」とは言っても、
 ①「精密現存復元仕様」(標準Ver.)…汚れ・色剥がれ・褪色をそのまま表現
 ②「精密現存復元仕様」(褪色Ver.)…汚れを取り除いて褪色をそのまま表現
 ③「精密極彩色仕様」(極彩色Ver.)…完成当時の華やかな赤色が眩しく表現
の3種類が存在しました。呼称は便宜上の区別で、正式にどう区別されていたかは忘れてしまいました。

ネット上で検索して、何とか区別する指標を発見しました。

但し、株式会社MORITA様本社(現・埼玉ロジスティックセンター)にうかがった時にはこの「現存から退色以外の経年劣化排除タイプ」という表現は使っていなかったと記憶しています。単純に「茶色い阿修羅/赤い阿修羅、ください」と言って購入したことを覚えています。
ここでは「褪色Ver.」で説明を進めていきますね。

M-ARTS 阿修羅像・褪色Ver.は、株式会社MORITA様で2008(平成20)~2010(平成22)年の2年間、150体だけの生産・販売をしなかったレア商品だったそうです。
購入した当時は、そうした希少価値の高い仏像とは知らず〝色違いの阿修羅を揃えよう〟という軽い気持ちでいました・・・買ってて良かった。

 

M-ARTS 阿修羅像・褪色Ver.は、阿修羅の身体の部分が茶色一色に彩られています。
ちょっと暗めの画像なので、光が当たって茶色の彩色が判りやすい写真を次にあげます。

この様に明るい茶色の身体をした阿修羅は〝若々しく〟見えます。

 

2018(平成30)年12月、奈良大学の関根俊一副学長(美術史)を中心とするプロジェクトチームが、200体超の仏像表情データ分析から〝表情の数値化〟を試みたそうです。
その結果、
 ・阿修羅の年齢は23歳
 ・正面右側から見た表情は「悲しみ」の数値が強くなる
 ・正面左側から見た表情は「喜び」の数値が「悲しみ」より高くなる
〝より人間の表情に近い〟ことが判ったそうです。

色斑が無い分、「標準Ver.」よりも表情がスッキリして見えます。
少々、下から見上げているので、柔らかな笑みをたたえているような表情にも見えます。
髭もハッキリと見えています。

深い眉をひそめた馴染み深い真正面の顔は、青年期の阿修羅であり、懺悔を深めながらも希望を見出し悩みから抜け出しつつ生きる青年期を表現しているといわれています。
澄み切った表情に髭をたくわえて悟りに達した「天」となった段階を示しているという解釈もあります。

右側の顔は、下唇を強く噛みしめている幼年期の表情と言われていますね。

この顔は幼年期の阿修羅で、唇をかみしめたまま自らの過ちを認められない反抗的で感情的な表情を表現しているといわれます。
また、怒りや悔しさといった感情を抑えきれない鬼神としての修羅の段階を示しているという解釈もあります。

左側の顔は、苦悩・懺悔を含む苛立ちの様な感情が現れていると言われています。

この顔は少年期の阿修羅で、過ちに気が付いて悩み、懺悔している思春期の表情を表現しているといわれます。
修行を重ねて自身の感情をコントロールすることができるようになった極めて人間に近い段階を示しているという解釈もあります。

正面・斜め上から観た画像です。
身体の中心線をもとに3組の腕がいずれも対称にはなっていないのがよく判ります。
阿修羅のレプリカ像は「腕の長さ」「腕の細さ」に加えて「腕の角度」に留意をしながら制作しないとバランスが崩れてしまいます。「角度」の付け方に難儀しますね。
世間で流通している阿修羅フィギュアたくさんありますが、この腕の3ポイントの調和がとれていないと美しくなくなり、格好良さが失われ、そして売れないという結果になってしまいます。

以前も同じ角度で阿修羅を観ています。
一見、左右同じに見えるのですが、こうして視点を変えると
 ・肩から肘までの長さ/角度
 ・肘から手首までの長さ/角度
 ・手首から先の向き/角度
がいずれも微妙に、且つ絶妙に差異を見せています。
現在は失われていますが、画像
修理した姿ではあっても、本来の姿が基となっていますので、この非対称というのは阿修羅の美しさ=「個性」になっているのだと感じます。

正中線を意識して更に下から見上げた画像です。
それぞれの腕が、微妙にズレを見せているのが判ります。
この非対称の「ズレ」こそが、正面から見たときの阿修羅像の〝調和の取れた美しさ〟になるのです。

左側から観ても、

右側から観ても、

そして後ろから観ても「腕の長さ」「腕の細さ」「腕の角度」が本物に準じて造られています。だから〝本物っぽさ〟を感じさせ、購入したいという気持ちの背中を強く押してくれるのです。

 

下半身に纏っている「裳」の様子です。
本物は退色が著しいのですが、M-ARTS阿修羅「標準Ver.」は白をベースとした彩色にやんわりと汚しを入れ、その中に宝相華が丁寧に再現されています。
「褪色Ver.」は原則「標準Ver.」と同じですが、並べてみると裳の白い部分に赤味を強めに注しています。

丁寧に宝相華が象られ、裳の凹凸に応じた色あせ・剥落状態を彩色で表現しています。
強めに〝赤味を注している〟のが、この画像からお判りいただけることでしょう。

 

長い指の足に履いているサンダル「板金剛」も鼻緒部分だけが金色に塗られていますが、茶色の肌に、金の鼻緒が映えています。
「板金剛」は正式には「金剛草履」というのだそうです。

板金剛の全容を観るため、角度を変えた画像を観ていきます。
構造は極めてシンプルなものです。

板金剛の後ろ側はこの様な感じです。ホント、厚底のサンダルですね。

 

M-ARTS リアル仏像の阿修羅2体を並べてみました。
 左:精密現存復元仕様 褪色Ver. 150体限定品
 右:精密現存復元仕様
です。

単体で観察すると余り気になりませんが、やはり並べて比較すると、色々と違いますね。

 

 

「標準Ver.」・「褪色Ver.」と話を進めてきましたからね。次は勿論「極彩色Ver.」のお話を用意しております。年内(もしかすると年明け)あたりにはHPにアップしたい所存でおります。

 

 

 

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