波夷羅大将(イSム「掌」・限定生産)

 

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波夷羅大将

薬師如来の第五誓願「具戒清浄」を司っています。両手に弓矢を持つ姿になっています。

頭部には兜を装備しています。装飾は一切無い単純なヘルメット形式のものですが、眉庇・吹返し・錣が簡略・一体化した造形で表現されています。彩色等は失われていますが、顔料痕跡にも配慮しながら汚れ具合が職方の彩色によって再現されています。

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目を見開いていますが、静寂な怒りを口を硬く結んで表現しています。前方を鋭い眼光を以て睨み付けています。
襟元に金箔の残存状態が忠実に再現されています。

持物は両手で弓矢を持っています。弓は騎馬民族が好んで用いた屈曲型短弓。矢は一般的な形態ですが、鏃が装着されていないものです。矢羽に金箔が良好に残存しています。

胸甲の中央部には菊座が施されています。襟甲と胸甲を繋ぎ留める甲締具にも飾鋲が付けられています。
各甲を結び付ける紐帯は宮毘羅像・毘羯羅像・招杜羅像と同様に縄目が繊細に表現されています。
波夷羅像は、甲冑・装束のいずれにも金箔が目立って残っています。
塑土の風合い、彩色・金箔の残存、そして経年による剥落具合と汚れが現在の彩色技術によって緻密に再現されています。

 

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背面に回ってみると、ほぼ彩色は残っていないように見えます。
それでもじっくり観察してみると、前面と同様に塑土の風合いと経年による彩色剥落具合と汚れが緻密に再現されています。
前方から各甲を結び付けている紐帯は縄目までしっかりと再現されていますが、波夷羅像では腰上での結び目がありません。
腰帯は簡略化した形状で表現されています。

あまり見る機会も無く、また気付き辛い背面の状態ですが、購入する機会がありましたなら、是非この手間隙をかけた仕上がりにも注目していただければと思います。

 

 

 

 

 

 

 

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