東寺 国宝・不動明王(京都ミニ仏像工房)

2011(平成23)年7月20日(水)~9月25日(日)の期間で、上野の東京国立博物館・平成館特別展示室において開催された「空海と密教美術」展では、講堂の国宝8体による仏像曼荼羅が現出されました。

この時、上野に出張してきたの国宝8体は、「増長天立像」「帝釈天騎象像」「大威徳明王騎牛像」「降三世明王立像」「金剛法菩薩坐像」「金剛業菩薩坐像」「梵天坐像」「持国天立像」でした。彼らの間を行ったり来たりできたのがとても楽しかったと記憶しています。

展示を見終わって特設売店に行くと凄まじい人混み。
その中を掻い潜って、8/24紹介の高野杉製「風」団扇とともに〝会場限定〟ということで販売されていた真言宗寺院が所蔵する仏像のミニチュアを購入しました。今回はそのうち「東寺 国宝・不動明王」のお話です。

「京都ミニ仏像工房(minibutsu)」様の「東寺 国宝・不動明王」の価格は5,000円しなかったと思います。現在販売されている【空海 立体曼荼羅 真言宗開宗1200年記念】よりも古い版のフィギュアですが、なかなかしっかりとした出来具合です。

 

本物の身体は青っぽいのですが、この不動明王は灰色になっています。首元にだけさらっと緑色の顔料が指されています。
しかし造型は価格面からしても本物を縮小したものになっているので、あまり色彩は気になりません。

 

 

実際には東寺講堂で不動明王をこの角度から観ることはできません。
角度が変わっても不動明王の身体のシルエットが美しく見えます。これは本物が計算され尽くした姿形であることに依るのでしょう。

 

 

フィギュアを購入すれば、現場では観ることができない視点から「像」の姿を楽しむことができます。〝魂入れ〟はされていなくても、こうした精巧な仏像レプリカは丁重に取り扱います。

 

 

個体差にもよるのでしょうが、三鈷剣が不動明王側に反っています。
プラモデルだと熱湯に入れて修整できますが、それをすると色彩が損なわれる可能性があります。この程度であれば〝気にしない〟という決断で良いと思っています。

 

 

頭髪は総髪とされ、左耳の前に弁髪の形で束ねて垂らしています。毛先が左胸の外側に向いていることで静止した姿ではあるものの、これが躍動感を伝える工夫となっています。

左手には衆生を救済する働きを象徴する羂索が握られ、
右手には煩悩・悪気・災厄を寸断し、魔を降伏する強力な法力を有した三鈷剣を携えています。

両目を見開いていますが、サイズ的に小さいこともあり瞳は書き込まれていません。
上の歯牙で下唇を噛んでいる表情は、空海が伝えた曼荼羅に描かれたもので「弘法大師様」(こうぼうだいしよう)と呼ばれているそうです。

腕輪には彩色が施されていませんが、金色が指されていなくても全体の色合いで気になりません。

 

 

火焔光背の後ろ側の様子です。サイズ的に小さいとはいえ、造型は妥協無き緻密さを誇っています。「minibutsu」の心意気、凄いです。

 

 

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