美術刀特注 色替え前田慶次郎拵(大車輪鍔)

此方の特注美術刀は「武装商店」様にお願いしました。「前田慶次郎拵 弐(車透かし鍔)」をベースとし、鍬型鐺を装着しました。

刃文は「箱乱れ」。

問屋規格品の鞘塗りは「黒・赤・金」の三色散らし塗りです。金・銀の上に黒の散らしは相性が良いそうで、塗料の重ね散らしは「金・黒」もしくは「銀・黒」が必須だそうです。単純な色の相性の良さを考慮して「緑・オレンジ」や「青・ピンク」を提案した際に「そういう組み合わせは職人さんがやったことが無いので難しい」という反応でした。そうであれば既存の三色散らしのうち「赤」の代わりに別の色とすれば良いと考え、銀色との相性を踏まえて「黒・青・銀」の三色散らし塗りでの特注をお願いしました。

柄は長めの薩摩柄で、柄下地と柄巻は美術刀用の合皮・黒です。

理論上で色の組み合わせを想定してみましたが、職人さんの技術も相まって、とてもCoolな仕上がりの一振りが納品されました。嬉しい限りでした。

上が以前紹介した錦柄下地の特注・前田慶次郎拵の、下が今回の色替前田慶次郎拵の柄です。錦柄下地は通常の柄の長さ、色替の方が長い薩摩柄です。共に大車輪鍔を装着していますが、柄だけでここまで別物になってしまいます。

鞘塗の比較です。色の組み合わせを変更することで全体像の印象がここまで異なる物になりました。理屈では他色の組み合わせも可能でしょうが、仕上がりがどの様になるか不明ですので、事前にシミュレーションをしてから特注すればよろしいかと存じます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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