
現在では、オークション・サイトでも余り見掛けなくなってしまいました。「株式会社トップアート」様の仏像のうち、大和国薬師寺東院堂モデルの「聖観音」を採り上げました。大和国薬師寺は何度も参詣しているのですが、毎回東院堂は前を素通りしてしまいます。聖観音に逢う為に立ち寄ろうという気持ちはあるのですが、どうしても金堂内の三尊や東塔・西塔を愛でていると閉門の時間を迎えてしまいます。次こそ〝東院堂に立ち寄るぞ〟と思いますがね、本物の東院堂聖観音の前に立つのは何時のことになるやら。薬師寺東院堂モデルの聖観音は美しいですからね。相模国長谷寺や紀伊国高野山奥之院の途中などでも、この像を模範とした造形を見ることができます。人気がある像ですよ。さて、「株式会社MORITA」様の「イSム」ブランド「聖観音」は7層の黒色重ね塗り、緑青色を注したものでしたが、「株式会社トップアート」様の「聖観音」は銅色に煤が付着した様子を再現したものです。同じ像(造形)を、違う会社が異なる表現方法で商品化するという、とても興味深い比較ができました。残念ながら「株式会社トップアート」様の製品(仏像)は入手不可能になってしまいました。