居合刀紹介 幅広ジュラルミン刀身・天正拵

此方は、武装商店様HPで2010(平成22)年8/29「ジュラルミン刀の本気・2」で紹介された「幅広ジュラルミン刀身・天正拵」です。8/29~8/30にかけて計4振の幅広ジュラルミン刀身が搭載された居合刀が発表されました。

                     (画像は「武装商店」様HPより)

4振のうち唯一、柄巻が革巻であった右端の物が今回紹介の刀になります。

最初から装着されていた下緒は三色の「人絹角朝風多色織」で、ちょっとお高めの物です。

抜き身は、この様な感じです。

 

柄頭から観ている画像です。
親粒入りの鮫皮が用いられています。
焦茶色の牛本革の柄巻で、最後は柄頭に巻き掛ける天正拵となっています。

 

水牛角製の柄頭に柄皮が巻き掛けられている部分の拡大画像です。
「武装商店」様HPでは〝シルエットとか張り出し方がいつものと違う〟〝実は今使われているタイプとは形状が違うヤツ〟という指摘があります。
確かに〝いつもの柄頭と違う〟というのは感じますが、言葉に表現することができませんでした。

 

なので、・・・

柄頭に柄革を巻き掛ける天正拵の柄頭拡大部分だけを並べてみました。
 上段左から、スーパー山鳥毛、スーパー姫鶴暗朱鞘、ソハヤ、朱雀。
 下段左から、日光助真、姫鶴、明智拵・黒、明智拵・緑。

画像を見比べてみると〝実は今使われているタイプとは形状が違うヤツ〟が良く判ります。柄頭の厚さが薄目で、上部の張り出し方が強い(上部へ高く張っている)のが判明します。違和感を感じていたとしても指摘されないと〝判らない〟特徴です。

 

横から観ると、柄頭の頭頂部が通常より張っている(盛り上がっている)のが良く判ります。
柄の中央が絞り込まれている立鼓柄となっています。
目貫は牡丹図が装着されています。

 

左が上から、右が下から観た画像です。
目貫装着箇所が盛り上がっていますが、スッキリした柄になっていることが判ります。
実際に柄を握ってみると、立鼓柄ということもあって幅広刀身であるにも関わらず細身の柄の様に感じます。

 

 

差し表側から鍔元の画像です。
縁金具は溝が彫られている黒色の物、金の切羽で菊透かしの鍔を挟んでいます。
薄くて透かしが多く入っているので、全体の軽量化に貢献している鍔です。

こちらは差し裏側から鍔元の画像です。
「武装商店」様HPの指摘が無ければ気付かなかった〝こだわりポイント〟です。
目釘周辺に見える「鮫皮の合わせ目」。
親粒入りの鮫皮で柄下地を包み込んでいます(巻鮫です)。
「敢えて差し裏中央、見えるところに合わせ目を出している」という職人技が、この画像で可視化されているのです。

4振あったうち、この1振の購入に踏み切ったのは、
 ①柄巻が革であったこと
 ②巻鮫であったこと
の2点が決め手でした。この仕様は今後、巡り逢えるとは思えなかったのです。

 

さて鞘を払って、幅広刀身を観ていきましょう。
ジュラルミン刀身は地金の表面を直接加工によって刃文などを表現しているのだそうです。メッキではなく、地金加工だけでこの美しい刀身が造られているというのです。

 

刀身の表・裏の画像です。銀色の庄内鎺が装着されています。

 

切先の拡大画像です。
大きな湾れに小さな乱れを重ねた二重刃文です。
幅広刀身ですが、刃部の薄刃加工になっている様に感じます。斬れませんけれど、色んな物が斬れちゃう鋭さを感じます。

 

鞘は、2つの黒が交互に繰り返される「篠笛鞘」です。
地味ですが、上品な美しさを醸し出しています。

 

 

幅広刀身ということで、今回のジュラルミン刀身が〝厳つい刀身〟であることを感じていただくため、居合刀の中で〝最も厳つい刀身〟である比良八荒(ひらはっこう)と並べてみました。樋の数と刀身の長さに違いはありますが、厳つさは引けを取っていませんね。

今回の「幅広ジュラルミン刀身・天正拵」は、ジュラルミン刀身であることから超軽量となっています。
ジュラルミン刀身の居合刀は、剣道・居合道で高段者が重たい居合刀を振ることができなくなった時に活躍するのだそうです。

実際にはしませんけれど、ジュラルミン刀身なので相手の刀を受ける(刃を合わせる)ことはせず斬っていく、その様な刀です。

 

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