2021.8.10 唐招提寺の戒壇前で絶句・感動。

2021.8.10 唐招提寺の戒壇前で絶句・感動。
 探訪エンターテイメイント部門「大和国唐招提寺(奈良県)」を掲載しました。

予定していた大和国遠征が、緊急事態宣言+蔓延防止等重点措置が発せられたことにより中止となってしまいました。なので数年前に訪れた唐招提寺のお話です。
遣唐使船に乗って中国・唐王朝に渡った栄叡(ようえい)と普照(ふしょう)が10年にわたる滞在生活の中で、〝戒律を授ける僧〟鑑真の存在を知ります。両者が熱心に鑑真へ来日を要請し、鑑真もまた両者の熱意に応え海外渡航の禁を侵してまで日本への渡海に挑みます。この時の鑑真の決意には、もちろん彼の宗教上の確固たる信念があった訳ですが、
他にもきっかけがあったのだそうです。717(霊亀3/養老元)年派遣の第9回遣唐使で天武天皇の子・長屋王が「山川異域 風月同天 寄諸仏子 共結来縁」と縁に刺繡した袈裟を1,000枚贈ったといいます。時期は定かではありませんが、鑑真はこの長屋王が贈った袈裟に触れ、日本での活動も考えるようになったそうです(淡海三船『唐大和上東征伝』)。栄叡・普照らは第10回遣唐使で渡海していますから、幾つもの奇縁が結ばれて鑑真の来日が実現するのです。唐招提寺の戒壇を前に、1,300年程前の人びとの〝思い〟を感じ取ることができ感動してしまいました。また、訪れたいと考えています。