山城国石清水八幡宮(京都府)

2020年末に行った「駆足初詣」で、石清水八幡宮を訪れた際のお話です。
前回の参拝から十数年が経過していました。カーナビの指示通りに住宅地内の細い道路を進み、現地に辿り着きました。以前は社殿正面の参道から入ったのですが、今回は地元の方々が利用される〝横から入る〟参道からの参拝になってしまいました。

なので、途中から参道に入って正面入口を振り返った画像です。
朝まで雨が降っていたようで、天照大神の恵みにより地面から湯気が立っており、ほんの僅かですが幻想的な雰囲気を感じました。

180度身体を回転させると、

南総門(本殿への正面玄関)が見えました。

強めの陽射しもあり、神々しい印象を受けました。
南総門をくぐると、

久方ぶりの石清水八幡宮・楼門(+社殿)。
初詣仕様で立派な矢が2本立てられています。まぁまぁな参拝客がいらっしゃいましたが、無人状態になった瞬間を撮影できました。これはレアな図でしょう。
たくさんの参拝客が一気に拝礼できるように段々が造られているのも初詣シーズンならではです。

石清水八幡宮
 〒614-8588
 京都府八幡市八幡高坊30

現在の社殿は、江戸幕府3代大将軍・徳川家光による造替のものとなっています。
2015(平成27)年、石清水八幡宮の社殿は古代の荘厳な社殿形式を保持しながら近世的な装飾を兼備している完成度の高い神社建築として国宝に指定されています。
武芸を嗜む者にとってはまさに「聖地」であり、身体中に闘志が漲ってきますぞ。

さて、本殿手前の神楽殿前にも、これまた逞しい矢が立てられていました。
さすがに源為朝でも、この矢を放つことはできんでしょう。

それにしても、心が晴れ晴れとする青天。参拝できて良かったです。

 

再度、初詣仕様の楼門(+社殿)を別角度から。

美しき建造物は、どこから見ても麗しき姿でございます。
久方振りの石清水八幡宮・社殿を満喫するため、向かって右側からグルリと廻ってみました。

東門を横から観た画像です。
とにかく社殿は鮮やかな朱色で彩られています。装飾箇所は極彩色が施されていますが、派手では無く〝華麗な〟佇まいです。歴史と伝統を有する神社なので、色が剥げた〝侘び・寂び〟を感じさせる姿も魅力的ですが、定期的に塗り直しをしているというのも神気に勢いがあってよろしいと存じます。朱(赤)色は現実的に防腐・防虫の効果が、呪術的には魔除けの効果があると考えられていますからね。
何せ晴れ渡った空模様でしたから、装飾金具が眩しく輝いて見えます。神徳高き社の証でございますな。

 

長き回廊も綺麗に塗られています。
このまま進んでいくと、角っこのところが・・・

・・・「鬼門封じ」。
武芸の神/清和源氏の氏神である八幡神を祀っているのに呪術かっ。

 

これらの外側をグルリと囲っているのが、

「信長塀」と呼ばれる築地塀です。
案内板には「織田信長が天正八年(一五八〇)に寄進した土塀」という説明があります。
瓦を寝せて土を被せる行為を積み重ねた構造で、鉄砲の玉も通さない頑強な造りになっています。しかしながら、いろいろなことがあったようで、所々修理をした跡が見受けられます。
機会があれば、全国各地にある「信長塀」の比較などもしてみようかと考えています。

 

江戸時代前期に造られたという「北総門」。
暖かな陽射しで、檜皮葺の屋根から湯気が立ち上っていました。
画像ではちょっとしか映っていませんが、実際に現場では勢いよく立ち上っていたのです。

檜の樹皮を重ね、竹釘で固定していく日本独自の伝統的な屋根葺技法「檜皮葺」(ひわだぶき)の様子です。
左側の白っぽいところが乾いている箇所で、中央より右側の茶色っぽくなっているのが降雨によって水分を含んでいるところです。
檜皮葺は、銅板葺や瓦葺の価格の5~10倍はする屋根の葺き方ですが、耐久年数は銅板・瓦葺の3分の1程度と言われています。儚くも雅な技法なのでございます。

 

社殿・西側の回廊を撮った画像で、天照大神と八幡神のコラボレーションです。

 

 

社殿をグルッと廻ってきたら、また楼門前が無人の状態でした。
木製の段々から、結構な勢いで湯気が立っていました(画像では伝えきれていません)。

 

最後にもういっちょ矢が立っている楼門の画像。
このあと売店(授与所)に寄って、朱印を頂戴しました。
朝から石清水八幡宮の神気をたっぷりといただきましたので、グッズは買い控えをしてしまいました。だって、この後は大和国へ向かっていったのですから・・・。

 

 

 

 

 

 

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