東京国立博物館の本館・特別5室において、2025(令和7)年9月9日(火)~11月30日(日)の期間で
特別展「運慶 祈りの空間 - 興福寺北円堂」
が開催されましたね。
売店では各種グッズが販売されていましたが、「河越御所」は当然のことながら
多聞天(現在、興福寺中金堂に安置)
のフィギュアを連れ帰って来ましたよ。
大和国興福寺の全面監修だそうですよ。
そう、ご覧の如く2体を連れ帰ってきました。
1体だけだと各種〝万が一の事態〟が発生した場合「おしまい」ぢゃないですか。
2体だと1体は開封して、残りの1体は保管しておくことで安心なのです。
箱の外装は、こんな感じです。
3面に写真を配し、堂をイメージしている外箱ですね。
スタイリッシュか?と問われると・・・、でも創意工夫の志はうかがえます。
箱から中身を取り出します。
斯様に、ミルフィーユ状の梱包がなされ、通常の外圧には屈しなくなっていますね。
蓋を外すと、多聞天の登場です。
背景が黒いので、明るい茶色の印象が強くなってしまいます。
仏像フィギュアの製作では定評のある「京都ミニ仏像工房」様の制作ですよ。
バランスも調っており、カッコいい多聞天に仕上がっていますね。
お顔の正中線に視点を合わせています。
宝塔を高く掲げ、空を見上げている体勢です。
パワーが上へ、更に上へと向かっている様子が表現されていますね。
掲げた宝塔を見上げる多聞天、右手で三叉戟を持ち、足を少々斜めに開いて立つ姿は全く違和感がありませんね。
特別展「運慶 祈りの空間 - 興福寺北円堂」では、本物4体の廻りを360度廻って観ることができました。
本物・多聞天の身長が197。2㎝ですから、実際には見上げる視点になってしまいます。
でも、こうしてフィギュア化されると様々な角度・視点から像の容貌を楽しむことができます。
有り難いことですよ。
大和国興福寺には実に5セット(1セットだけ広目天のみ)の四天王が伝存していますが、今回フィギュア化された多聞天は、南円堂にあったものを新中金堂に移されたものだそうです。
X線CTスキャン調査により〝芯のある年輪が細かい木材〟を3本以上組み合わせて制作されていたことが判っています。
この制作技法は北円堂の運慶が制作した無著・世親像にも共通することから、新中金堂に移された四天王は元来、北円堂に納められていたことが指摘されています。
お顔に注目しています。
本物の画像と比べると、かなり白く塗られています。
1体12,000円ということを考慮すれば職人がザッと手塗りしている様子を想像してしまいます。
塗り方からの推察ですが、実際そうでしょう(笑)。
距離を取って全体を観ていた際は〝目力が強い〟と感じましたが、こうして近付くと瞳に艶有りの黒色を注していることが判ります。
ただ・・・雑ですね(笑)。
価格的には致し方の無いところではありますね。
左手で高く掲げた宝塔です。
宝塔がピンボケしてしまったのは、左の強い眼差しにピントが合ってしまったからでしょう。
前腕部を防御する籠手の装飾、細やかに表現されていますね。
右手の三叉戟、先端部分を拡大して観ています。
金属感を醸し出すため、青銅色が塗られています。
右の瞳が大きく注されていますね。
これは、この多聞天の〝個性〟なのか?
それとも、他の像でも画一的特徴なのか?
そのうち、もう1体を開封して確認してみますね。
鎧の描写は、価格の割りに繊細な再現になっています。
・・・絶賛しているのですよ。
胸甲の真ん中、枠がありますよね。
東京国立博物館で本物を観察した時、この部分に木目が見えていました。
この箇所には、どの様な装飾が嵌め込まれていたのでしょうね。
想像すると楽しくなります(笑)。
1212(建暦2)年、運慶が制作したという説が有力視されていますね。
東大寺の四天王等を参考にしながら、鎌倉時代の気風を加えて制作している様子が目に浮かびますね。
簡略化はされていますが、甲(よろい)や衣の重層的な表現が本物に忠実であるため
しっかりと再現されており色使いはそれ程に複雑ではありませんが、安っぽさがありません。
お顔の塗りだけは・・・少々雑に感じますがね。
後頭部の様子です。
頭髪の纏め方がサイズを鑑みると丁寧に再現されていますね。
鎧や衣の着賞も簡略化はされているものの、本物準拠による表現ができているので満足いく姿になっています。
上半身を、前方から観ています。
価格を考慮すれば、素晴らしい着甲の再現になっています。
それでいてバランスがよろしい。
これらを総合して〝美しさ〟が備わっていると謂えますね。
こうしたところを観てしまうと、今回フィギュア化されなかった持国天・増長天・広目天の商品化を要望したくなります。
・・・会社は異なりますが、この組み合わせの四天王プラモデルがありますけれどね。
そちらはゼロから己で塗らねばなりません。
先ずつくるところから始めなくてはならんのですがね(笑)。
話を多聞天に戻しまして
下半身・前方の様子です。
沓は足の甲(こう)までしか見えていません。
大腿部を防護するために繊細な装飾が施されている下甲がチラ見えしていますね。
その上には形状から革製の上甲が重ねられています。
甲の下にはズボン状の袴をはいています。
動き易い様に膝の下を紐で結んでいます。
これを「脚結」(あゆい)といいます。
背中から腰周り迄の様子です。
背中はね、簡略化されている様です。
太めの革ベルトで締められていますね。
下半身は最低4枚の甲が重ねられている様です。
ズボン状の袴の上に繊細な装飾が施されている下甲を装備しています。
ズボンは膝のところで「脚結」が巻かれています。
見えてはいませんが、臑甲を装着していることでしょう。
こうして「京都ミニ仏像工房」様が特別展に合わせて「多聞天」を製作・販売されました。
このサイズ・価格で増長天・持国天・広目天も販売してもらいたいものです。
現在、五重塔が修理中ですからね。
大和国興福寺の仏像たちが今後、日本の覚智に出張する可能性は十二分にあるでしょう。
特別展に合わせて他の3体が順次製作・発売されることを期待しておりますよ。
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